国内最大級のメガソーラーが青森に、490億円を投じて115MW自然エネルギー

青森県六ヶ所村に設置予定の「ユーラス六ヶ所ソーラーパーク」は総事業費490億円、253haの敷地、51万枚の太陽電池モジュールなど、どの数字をとっても国内最大級のメガソーラーだ。清水建設が設計・調達・建設を担当し、2015年12月の完成を予定する。

» 2013年09月03日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 六ヶ所村とメガソーラーの位置

 風力発電や太陽光発電に取り組むユーラスエナジーホールディングスは、2013年8月、青森県六ヶ所村で出力115MWのメガソーラー「ユーラス六ヶ所ソーラーパーク」を着工したと発表した(図1)。総事業費は490億円である。青森県では最大のメガソーラーとなるばかりでなく、国内でも最大級の規模だ。「当社は風力発電では国内最大手を自負しており、今回の事業により太陽光発電でも国内トップクラスとなる」(同社)。

 六ヶ所村の2カ所の土地について20年間の賃貸契約を新むつ小川原と結んだ。建設予定地は東京ドーム50個分の面積がある遊休地であり、まずは樹木の伐採から始めた。2015年11月からは営業運転(発電)を開始し、固定価格買取制度(FIT)を利用して東北電力に全量売電する計画だ。

清水建設が29カ月で完成させる

 完成後の発電所を運営するのは特定目的会社(SPC)のユーラス六ヶ所太陽光だ。同社はメガソーラーの設計・調達・建設(EPC)について清水建設と契約、清水建設は410億円を掛けて、2013年8月から2015年12月までの29カ月で建設を終える計画だ。

 清水建設が担当するのは、基礎工事と架台設置、太陽電池モジュールの設置の他、発電地区と変電所を結ぶ長さ16kmの地下埋設送電線敷設工事、2基の変電所の設備工事である。「今回工事をする2つの敷地は離れており、それぞれに変電所を作る。2つの変電所をそれぞれ東北電力の六ヶ所変電所と接続するために16kmの電線敷設工事が必要だ」(清水建設)。

 2つの敷地はそれぞれ「鷹架地区」「千歳平北地区」と呼ばれている(図2)。面積約140haの鷹架地区では、三菱電機の単結晶Si(シリコン)太陽電池モジュールを30万2400枚設置する。面積約113haの千歳平北地区では米SunPowerの単結晶Si太陽電池モジュールを21万1200枚敷設する。合計すると直流の出力は148MWだ。これを交流に変換すると出力115MWとなる。年間予想発電量の値は明示していない。年間で一般家庭の3万8000世帯分の電力を供給できるという。

図2 2か所の敷地の完成予想図。「鷹架地区」(上)と「千歳平北地区」(下)。出典:清水建設

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