自己紹介で確実に名前を覚えてもらう方法人を動かす話し方講座(2/2 ページ)

» 2009年04月06日 12時00分 公開
[水野浩志Business Media 誠]
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自然に名乗る語り方

 とはいえ、最後に唐突に自分の名前を名乗るというのも、慣れていないとやりにくいものです。また、そういう自己紹介をする人は滅多にいないので、なんか不自然に聞こえてしまいそうですよね。ということで、最後に自然に自分の名前を名乗る方法について1つだけ紹介しましょう。

 それは「あなたが人の役に立てるような趣味や特技を持っている」という内容を伝える方法です。例えば、占いが趣味だったり、力自慢という特技を持っていたら、それに絡めて自分の名前を伝える、という手があります。つまり、占いや力自慢がみんなの役に立つことを語り、

  • 運勢に興味があったら、ぜひ私○○まで声をかけて下さい
  • 重いものを運ぶ時は、ぜひ○○に依頼して下さい

 と、最後に自分の名前を一言添えて自己紹介を終わらせるのです。人は自分の役に立ってくれそうな人であれば、その人に強い関心を示します。その関心をきちんと作ってあげた上で、それに自分の名前を絡めて伝えられたら、まず間違いなく名前を覚えてくれることでしょう。

 そのためにも、自己紹介で何を話そうかと考える場合は、「ささやかなことでもいいから、自分が人の役に立てるところ」を、積極的に見つけ出してみて下さい。実は自己紹介とは、単に自分のことを人に知ってもらうのではなく、

  • 周りの人に、自分を役立ててもらう点をアピールする場

 なんですよね、本当は。特に、ビジネスにおける自己紹介では、この意識で自己紹介をするかどうかで、聞いている人たちの心覚えが大きく変わってきます。

 自分のことを分かってもらうというエゴをむき出しにした自己紹介をする人より、ささやかでもいいから、皆の役に立ちたい、というメッセージを伝えられる人に、人は好意的な関心を持ちます。是非、そういった「人の役に立ちたい」という想いとともに、あなたの名前を伝えて下さい。きっとその心遣いとともに、あなたの名前が覚えられると思いますよ。

著者紹介 水野浩志(みずの・ひろし)

 マイルストーン代表取締役。「社会に活き活きと働く大人たちを生み出す」をスローガンに掲げ、リーダーシップやモチベーション創造、自己表現力養成をテーマにした企業研修や公開セミナーを実施。また研修・セミナー講師向けに、具体的な成果を生み出す効果的なカリキュラムの構築手法や講師としてのマインド、人間力創りの指導も行っている。現在、日刊(平日)で、メールマガジン「1回3分でレベルアップ! 相手の心を掴むトーク術」を発行中。


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