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インタビュー
» 2019年07月18日 05時00分 公開

【独占】ひろゆきが語る「“天才”と“狂気”を分けるもの」ひろゆきの仕事哲学【前編】(2/2 ページ)

[霜田明寛ITmedia]
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「狂気」タイプが社会で成功するためには……

――もしかしたら村上春樹になれるかもしれない作家性の強さを持っている人が、うまく社会のニーズに合わせて、「成功者」と呼ばれるためにはどうすればいいんですかね?

 ひとつは、優秀なマネジャーをつけることですかね。その作家性に対して「社会に対してこういうアウトプットをしたほうがいい」という助言ができる人を横に置く

 例えばですが、国民的漫画家の鳥山明さんを発掘した、『週刊少年ジャンプ』の元編集長の鳥嶋和彦さんって、ものすごく優秀なマネジャーだと思うんですよ。『DRAGON BALL(ドラゴンボール)』や『Dr.スランプ』をヒットさせただけではありません。

 絵のうまい鳥山さんに加え、当時「ジャンプ放送局」にいた堀井雄二さんに物語を書かせて……という形で、自分の考える優秀な作家を組み合わせてロールプレイングゲームの『ドラゴンクエスト』という一大コンテンツを生み出したわけです(関連記事「『ジャンプ』伝説の編集長は『ドラゴンボール』をいかにして生み出したのか 」を参照)。

 そこでもうひとつ重要なのは、そのマネジャーが金を持っていること。金が無いと短期的な視点で回収しようとしてしまいますから、(作家を成功させるためには)もっと長期的な視点でアドバイスできる人が必要になってきますよね。

photo 『ジャンプ』伝説の編集長は『ドラゴンボール』をいかにして生み出したのか」でインタビューした鳥嶋和彦さん。ひろゆき氏は「鳥山明さんを発掘した『週刊少年ジャンプ』元編集長の鳥嶋和彦さんはものすごく優秀なマネジャー」だと語った(写真:山本宏樹)

現代で成功するのはジャンプ的な作り方ではなく、ピクサー的な作り方

――なかなか、今の社会でそんな人を見つけるのは難しそうですね。

 最盛期の時代のジャンプって600万部とかですからね。お金も安定性もあるから、長期的な視点で編集者が漫画家を育てていくという「長い距離の二人三脚」が成立していたんです。

 でも今って漫画雑誌もすぐなくなるし、編集者もすぐクビになったり、同じ会社に居続けられなかったりしますよね。だから、現代社会は、ジャンプ的な作り方ではなく、ピクサー的な作り方のほうが成功できるように移行していると思います。物語も作れて絵も描ける、鳥山明さんのような超絶優秀なひとりの人が売れていくのに時間をかけていくのではなく、物語を作る人、絵を描く人……と分けて、分業制でつくっていくやり方です。

photo かつてのジャンプでは「長い距離の二人三脚」が成立していた(『週刊少年ジャンプ』目次、写真:山本宏樹)

 後者のピクサー的なやり方のほうが、現代では成功しやすいと思います。ただ、ひとつ問題があって。それは、マーケティングをして、短期的に「今生きている人が見たいものを作る」やり方なので、それにハマってヒットはしても、安く消費されてしまうんですよね。

 だから、3年後には誰も見ないなんてことも起こりうるわけで……。コンテンツとして良質なものができるかどうかとはまた別問題なんです。

――中編は明日7月19日金曜日に公開予定です。お見逃しなく!

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著者プロフィール

霜田明寛(しもだ あきひろ)

1985年東京都生まれ。東京学芸大学附属高等学校を経て、2009年早稲田大学商学部卒業。文化系WEBマガジン『チェリー』編集長。『マスコミ就活革命〜普通の僕らの負けない就活術〜』(早稲田経営出版)など、3作の就活・キャリア関連の著書がある。最新作は、ジャニーズタレントの仕事術とジャニー喜多川の人材育成術をまとめた『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)。日々の仕事や映画評、恋愛から学んだことなどを発信するネットラジオvoicy『霜田明寛 シモダフルデイズ』も話題に。


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