最後に、消費のカテゴリーごとに消費反応を調べた結果、食費と生活必需品について、給付金の支給週から1〜2週間における反応を確認した。また、コロナ禍で減退したと考えられている対面を伴うサービスについても、給付金により消費が伸びていたことが分かる。
耐久財や住宅ローン・家賃・保険などへの支払いによる支出は、給付金支給週以降、長期にわたり反応を確認した。これらは日々の生活に早急に必要なものではないため、徐々に支出されたと考えられる。対照的に、食費と生活必需品と、対面を伴うサービスを除いたその他の非耐久財への支出は、ほぼ反応が見られなかった。
日本では、給付金の現金給付が決定したことを受け、当時Twitter上で「#給付される10万円どう使う」というハッシュタグが人気となり、10万円の使い道について議論が繰り広げられていた。その利用は多岐にわたり、投資に利用する人や、日々の生活費用にするしかなかった人もいた。
給付金の支給からもうすぐ1年となるが、コロナ禍はとどまる気配はなく、感染は日々拡大している。新たな給付金を望む声も高まっており、国としての今後の経済対策が注視される。
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