コロナ禍を発端として、企業はテレワークやワーケーションなどをはじめ、オフィス以外で働ける環境作りの整備に乗り出した。一部の企業はコロナ以前から働き方改革の一環として制度作りを進めていたものの、コロナによってその動きが一気に加速したとの見方もできる。
いずれにしろ、コロナが収束してもオフィス以外でも働ける環境の需要は、一定数見込まれるのは間違いない。
JR東海は、駅構内や新幹線車内でもビジネスパーソンにとって働きやすい環境作りを進めている。9月以降、東京、名古屋、新大阪駅の一部の待合室に、半個室タイプのビジネスコーナーとコンセントポールを整備した。いずれも、無料で使うことができるようにしてある。コンセントポールは、空港の待合室では既に同様のものが設置されているのを知る人も少なくないだろう。
半個室タイプのものは、木目調のテーブルにコンセントとUSBタイプの電源と照明、傘置きを備えている。東京駅に5席、名古屋駅に5席、新大阪駅に4席設置しており、JR東海によると、利用状況次第では席数を増やすことを検討しているという。コンセントポールは、東京駅に3箇所、名古屋駅に5箇所、新大阪駅に5箇所設置されている。
10月からは、新幹線車内でも、働きやすい車内環境作りを進めている。「のぞみ」の7号車に「S Work車両」を設定し、この号車内ではモバイル端末などを気兼ねなく使用できるという取り組みだ。「S Work車両」のうち、N700Sという最新型車両に設定されているものに限り、膝上クッションや簡易衝立(ついたて)、USB充電器などといったツールを無料で貸し出している。
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