撮影性能は2013年型LUMIX GのスタンダードともいえるG6とほぼ同じだが、基本性能面で大きく3点、向上している(幅広い用途に対応、カッコ良くなった盛りだくさんミラーレス 「DMC-G6」)。
この3点は重要だ。
撮像素子は同じ有効画素1600万画素ながら新型となっており、ISO6400以上になると差が出てくる。ISO12800で撮り比べると差は一目瞭然(りょうぜん)。かなり違う。GX7の方がディテール描写を残しつつ、ノイズも目立たなくなっているのだ。ちなみに設定できるISO感度はISO125から25600(拡張ISO設定時)だ。
ふたつめはシャッターユニット。シャッタースピードは最高1/8000秒と、こちらもGX1やG6より1段速くワンランク上。これはいい。動きを止めたいとき、あるいは晴天下で明るいレンズ(25mmF1.4とか)を使いたいときに効いてくる。
そしてみっつめはLUMIX Gでは初の「ボディ内手ブレ補正」を搭載したこと。レンズが手ブレ補正を持っている場合はレンズの方を優先し、手ブレ補正を持たないレンズの時のみボディ内の補正が働く仕組み。画面右上に「BODY」というアイコンが現れるので分かる。ボディ内手ブレ補正の性能はそれほど高くなく、まだこれからといったところだ。それでも同社の「LEICA D SUMMILUX 25mm/F1.4 ASPH.」や「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」、オリンパスのレンズを使うときにありがたい。
さらにいえば、AF/MFの切り替えレバーがあったり、シャッターボタン周りと背面の2つの電子ダイヤルを持っていたりと撮影中にさっと変更したいニーズにすぐ応えられるところもいい。
ボタンのカスタマイズはもうめちゃ豊富。物理ボタンがFn1〜Fn4の4つをカスタマイズできるし、さらに画面上のタブをタッチすると出てくる画面上のファンクションボタンが5つ。全部で9個もいじれるのだ。これだけあれば困ることはあるまい。
画質的にもHDRやハイライト部/シャドウ部それぞれのダイナミックレンジ調整に加え、新たに「ハイライトシャドウ」コントロールがついた。ハイライトとシャドウそれぞれのトーンカーブを調整して好みの階調にする機能だ。さらに超解像機能やフォトスタイルなどを組み合わせれば絵づくりのバリエーションは豊富で、もう少し整理してもらってもいいんじゃないかと思うくらい。
撮影モードはP/A/S/MやおまかせiA、シーン、クリエイティブコントロールと従来通りだが、iAモードが独立したボタンではなくモードダイヤルに入っているのが目に付くところ。ユーザー層的に「iA」ボタンがなくても使いこなせる人が主になるということだろう(あったらあったで便利ではあったのだけど)。
もちろんNFC&Wi-Fiも搭載しており、NFCを持つAndroid機なら数秒タッチするだけですぐつながるし、iPhoneでも画面に表示されたWi-Fiのパスワードを入れればつながり、リモート撮影や写真の転送ができる。今回は動画作例を用意できなかったけれども、動画機能もAVCHD、MP4ともにフルHDで60fpsの撮影が可能でかなりパワフルだ。
これでパナソニックのマイクロフォーサーズのラインがきれいに並んだ。
上のような4モデル構成だ。性能的にも価格的にもボディの大きさ・重さ的にもこの順で並んでいて分かりやすい。つまりGX7は少し価格こそ高めだが、その分高性能であり、質感もダイヤルの感触もしっかりしていて、カメラとしては非常によくできてる。大人のマイクロフォーサーズ登場といってもいいくらいで、お勧めできるのだ。
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