山を下っていくと、ある地点から急に晴れるのが面白い。こちらもバスの中から。バスの中からガラス越しに撮るとコントラストが弱くなっちゃうので、その分は補正してある。
温泉街へ戻る。平日の昼間に寒い街を散歩するような酔狂はわたしだけだったようで、振り返ってみると自分の足跡しかない、というレベル。
ポイントは陽射しの方向。横や斜めから陽射しが当たっていると陰影がくっきり出て、足跡がより目立つのだ。半逆光くらいだと、ちょっとした凹凸で表情が出るし、氷粒がキランと光ってくれたりする。陰影は大事。
そうこうしてたら雪だるまと出会う。
赤鼻はなんと人参。目はLEDライトっぽい。これが妙におかしい。
このアバウトなボディに人参が生えた雪だるまをどう撮るか。目の高さとローアングルの両方で撮ってみた。
寒いと立ったりしゃがんだりがおっくうになるけど、ちょいとアングルを変えて下から撮った方が迫力があって面白い。
そうこうしてたら今度は犬と出会う。
ほんとによろこび駆け回ってたのである。飼い主によると名前はラブちゃんで「うちの子は雪が大好きなんですよ」というそばから、雪の上でこのありさま。
見ての通り、転げ回って身体中を雪にこすりつけております。それがよほど気持ちいいらしい。ひとしきり雪を相手に身もだえしては飼い主の姿を探し、確認したらまた遊び回るというありさま。
日が暮れてくると雪は複雑な色を見せてくれる。空と日陰の色の差がどんどん大きくなるからだ。簡単にいえばこんな感じ。見事に青い。
ホワイトバランスを日陰モードにすると少し緩和されるが、それでもまだ青いほど。この青さを補正してもいいけど、しないのもこの日没直後らしさを表してていいと思う。
寒くて冷たい夜を迎えるひとときという青さがいいなと。空がもっと赤ければよかったのだけどちょっと残念。雪を白く撮るにはホワイトバランスを調整するというのが定番なんだけど、あえてそれをしないのも手です。
日が暮れたので帰ることに、ってことで最後はまた電車。
雪国で電車を撮るってテーマにしたつもりはまったくないのだけど、夜、ホームで帰りの電車を待ちながら、この駅で折り返す電車(これに乗るのだ)がホームに入ってくるところを待って撮影。
-1の補正で夜っぽくし、ついでにホワイトバランスも太陽光にしてわざと色かぶりを残してある。その方が夜っぽい雰囲気が出る。結局、電車ではじまって電車で終わってしまったのだが、特に鉄道好きじゃないんだけれども、雪と電車って妙に似合うのだよなあ。
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