Cybook Odyssey HD FrontLight――Bookeen電子書籍端末ショーケース

往年の名機から最新のタブレットまで――古今東西の電子書籍端末をショーケース風に紹介する「電子書籍端末ショーケース」。ここでは、フランスBookeenが販売する電子書籍リーダー端末「Cybook Odyssey HD FrontLight」を取り上げる。

» 2013年05月31日 16時30分 公開
[山口真弘,ITmedia]

製品概要

 フランスBookeenが販売する電子書籍端末。従来モデルである「Cybook Odyssey」に比べて解像度が758×1024ドット(213ppi)に向上し、また20段階で調節が可能なフロントライトが搭載されたのが大きな特徴。外見は従来モデルとほぼ同一だが、本体は0.4ミリ厚くなった一方、15グラム軽くなっており、またイヤフォンジャックの廃止でLEDのレイアウトが変更になるなど、まったくの同一筐体というわけではない。

 Kindleなどと同じモノクロ16階調のE Ink電子ペーパーを採用しているが、同社独自の「High Speed Ink System(HSIS)」の搭載により、スムーズなスクロールやピンチイン・アウトなど、高速な描画を実現している。インタフェースは英語をはじめとする23カ国語が用意されており、日本語は含まれていないが、日本語フォントそのものは内蔵されているため、日本語コンテンツをリスト画面で表示した際もタイトルは文字化けしない。

 連携ストアであるBOOKEEN Storeから無線LAN経由で電子書籍を購入して読むことができるほか、英語やフランス語などのフリー書籍100冊がプリインストールされており、購入後すぐ楽しむことができる。通信機能はWi-Fiのみで3Gモデルは用意されない。日本では未発売であり、PDFなどのビューワとしての利用は可能だが、無線機能を国内でそのまま使うと技適マークがないことから電波法違反に当たる点は注意。

スペックで見る「Cybook Odyssey HD FrontLight」

メーカー Bookeen
国内発売時期 未発売
発売時価格 149.99ユーロ
専用/汎用 専用
OS Linux 2.6
OSバージョン 不明
サイズ(※最厚部) 120(幅)×166(奥行き)×9.4(高さ)ミリ
重量 約180グラム
解像度 758×1024ドット
ディスプレイ 電子ペーパー(E Ink)
カラー/白黒 モノクロ16階調
画面サイズ 6インチ
通信方式 802.11 b/g/n
Bluetooth なし
内蔵ストレージ 2Gバイト
メモリカードスロット microSD
バッテリ持続時間(メーカー公称値) 1,600mAh
タッチ操作 対応
対応フォーマット EPUB、PDF、Adobe DRM、HTML、TXT、FB2、JPEG、PNG、GIF、BMP、ICO、TIF、PSD
コネクタ USB(microB)
電子書籍ストア BOOKEEN Store
その他 海外での発売は2012年11月
最終更新日:2013年5月16日

写真で見る「Cybook Odyssey HD FrontLight」

右60度傾斜外観 本体色はブラック。エッジ部分を削ることで本体が薄く見えるよう工夫されている。従来モデルの「Cybook Odyssey」とは見た目はそっくりだが、同一筐体というわけではない
本体を持った写真 他のE Ink端末に比べると画面はやや反射しやすい。画面とベゼル部の段差はフロントライト搭載の他機種に比べても控えめで、画面の端でもタッチ操作がしやすい
CDとの比較 画面は他のE Ink端末と同じ6インチサイズ。筐体前面はロゴなどもなくシンプル

単体正面 正面。画面下にはメニューボタンを備えるほか、画面左右にページめくりボタンを備える。このページめくりボタンを長押しすると連続ページめくりが可能。またメニューボタンの長押しでフロントライトが点灯する
左側面 左側面。戻るボタンを備える
右側面 右側面。進むボタンを備える

上面 上面。特になにもない。ステータス表示のLEDは底面に移動した
底面 底面。ステータス表示のLED、microUSBコネクタ、microSDカードスロット、電源ボタンを備える。イヤフォンジャックは廃止された
裏面 裏面。従来モデルに比べるとプラスチックの質感が強くなった。指紋がやや目立ちやすい

メイン画面 ホーム画面。上段に最近読んだ本、中断にライブラリ、下段に連携ショップへのリンクが表示されている。日本語フォント(CJKフォント)を搭載しており、自炊したPDFなどでは日本語タイトルも文字化けせずに表示できる
コンテンツ表示画面 画面下のボタンはホームボタンではなくメニューボタンとなっており、押すと画面下部にHome、Library、Shopなどへのリンクが表示される
Libraryを表示したところ。タイトルのほか著者名、出版社名、サイズ、日付、ファイル名の各条件でソートできる。このほか2コラム表示やサムネイル表示、フォルダビューなど表示方法は多彩

コンテンツを表示したところ。画面の左右タップもしくはフリックでページめくり、中央タップでメニュー表示というベーシックな構成。また上部のタイトルをタップすれば目次が、下部のページ番号をタップすればページ移動のダイアログがそれぞれ表示されるなど直感的な操作が可能
メニュー表示。フォントのサイズや種類を変更できるほか、レイアウトの調整など多彩なオプションが用意される
フォントサイズは実サイズで表示されるので分かりやすい

日本語PDFを表示したところ。余白を切り詰めるなどの表示の最適化に対応するが、右綴じへの設定変更はできない
メニューの言語設定。23カ国語に対応するが、日本語には非対応
フロントライトを点灯させた状態。明るさは20段階で調節可能。下部にはフロントライト搭載端末に共通する影がみられる

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