IBMがSOA戦略のフロントエンド、Workplace製品群の新バージョン発表

オーランドの「Lotusphere 2006」でIBMが、Workplace製品群の新バージョンを発表した。製品群は、WebSphere Portalとともに、同社のSOA戦略のフロントエンドを担うものだ。

» 2006年01月24日 15時06分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 フロリダ州オーランドの「Lotusphere 2006 」カンファレンスでIBMは米国時間1月23日、IBM Workplace製品群の新バージョン、「Workplace Collaboration Services 2.6」「Workplace Managed Client 2.6」「Workplace Forms 2.6」、および「Workplace Designer 2.6」を発表した。

 IBM Workplace製品群は、WebSphere Portalとともに、同社のSOA(サービス指向アーキテクチャー)戦略のフロントエンドを担うもの。コラボレーションのためのコンポーネントを組み合わせ、それぞれの用途に応じたロールベースのワークプレースをSOAサービスとして構築することができる。幅広いコラボレーション機能が用意されるWorkplace Collaboration Services、サーバ管理型のクライアント環境をデスクトップに提供するWorkplace Managed Client、電子フォームのWorkplace Forms、RADツールのWorkplace Designerから構成される。

 初日のオープニングキーノートで、Lotus Software部門のGMを務めるマイク・ローディン氏は、IBM Workplace製品の顧客が2895社に達したことを報告している。

オープニングキーノートのローディンGM

 新バージョンでは、パフォーマンスの改善をはじめとする50以上の新機能が追加されたほか、サポートプラットフォームも拡大された。また、Workplace Managed ClientでOpenDocument Format(ODF)、Workplace Collaboration ServicesでiCal、Workplace FormsではXFormsといったオープン標準をそれぞれサポートしている。

 IBMは昨年7月、カナダの電子フォームソフトウェアベンダーであるPureEdge Solutionsを買収しており、Workplace FormsにはXMLベースの同社技術が組み込まれているという。

 初日のオープニングキーノートでは、Workplace FormsでXMLフォームを作成、これをWebSphere Portalでインポートし、ビュー、プロセス、データソースなどをデザインすることで電子フォームがポータル環境に統合されることをデモした。

 Workplace Designerは、IBM Workplaceのためのコンポーネントを迅速に開発する標準ベースのツール。スクリプト開発者やVisual Basic開発者はもちろん、すでに100万人を超えるDomino Designerの開発者らが、そのスキルを生かし、経費報告、ディスカッション、ブログといったドキュメント指向のコンポーネントやチームベースの業務コンポーネントを構築することができるという。

 価格は、Workplace Collaboration Services 2.6が1プロセッサ当たり9万ドル、Workplace Managed Client 2.6が1ユーザー当たり69ドル、Workplace Designer 2.6は1ユーザー当たり649ドル。第2四半期に出荷されるWorkplace Forms 2.6は、Serverが2万5000ドル、Viewerが188ドル、Designerは649ドル。なお、日本国内での価格は未定となっている。

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