IPOに向けて収益化を図るSkypeが、Ciscoで企業向け事業の責任者を務めるトニー・ベイツ氏をCEOに迎える。
ルクセンブルクのSkypeは10月4日(現地時間)、新CEOに米Cisco Systemsの上級副社長で取締役のトニー・ベイツ氏を指名したと発表した。同氏は10月末にSkype入りし、同社の取締役も務める。
ベイツ氏はCiscoに15年以上勤めるベテラン。エンタープライズ、コマーシャル&スモール・ビジネス担当上級副社長兼ジェネラルマネジャーとしてCiscoの主要な企業向け事業を統括し、1万2500人以上の従業員、年間200億ドル以上の売り上げに関与している。ハイエンドコアルータの「CRS-1」や企業向けのAndroidタブレット「Cius」など、多数のプロジェクトを率いてきた。
ベイツ氏は発表文で「Skypeは強力な世界的ブランドであるだけでなく、インターネットコミュニケーション技術のリーダー企業でもある。変革期にある同社を率いることを楽しみにしている」と語った。
現在のCEOで共同創業者のジョシュ・シルバーマン氏は同社でベイツ氏のサポートを担当する。ベイツ氏の就任までは、エイドリアン・ディロンCFO(最高財務責任者)が暫定CEOを務める。一方、Ciscoのベイツ氏の後任には、現CTO(最高技術責任者)のパドマスリー・ウォリアー氏が兼任で就任する。
2009年末に米eBayから独立したSkypeは、2010年にIPOを申請。収益化を目指してビジネス向けサービス「Skype Connect」の立ち上げや米Avayaとの提携など、活発に戦略を打ち出している。
企業向け情報を集約した「ITmedia エンタープライズ」も併せてチェック
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.