オムロン、ものづくりにビッグデータを分析して高効率化を実現

オムロンが、同社草津工場で製造ラインの品質向上および生産性改善のためにビッグデータ分析の実証実験を富士通とともに開始した。

» 2014年04月22日 14時44分 公開
[ITmedia]

 オムロンは4月22日、同社草津工場で製造ラインのビッグデータ分析による可視化と改善ポイントの抽出のための実証実験を富士通とともに開始した。

 同社工場のプリント基板の表面実装ラインには、はんだ印刷機、電子部品をプリント基板に配置する高速マウンターと多機能マウンター、はんだを溶かすリフロー炉の4工程があり、リフロー炉以外からは生産実績ログデータを抽出し、各製品に紐付けて、またリフロー炉からは制御用Sysmacから分析用データベースに格納している。

 同社ではこれに先駆け2013年9月から、紐付けたデータを加工し、個体別かつ工程別の生産実績が一目で把握できる可視化レポートを抽出、さらに詳細な生産状況の把握を可能にしたプロトタイプシステムの提供を富士通から受けていた。

実証実験概要図 実証実験概要図

 今回の実証実験では、SysmacとMicrosoftのデータベースシステム「SQL Server」を活用してプリント基板の品種やロット生産単位、勤務シフト別、経過時間などのさまざまな切り口でリアルタイムに分析可能なインメモリデータベースを構築し、稼働率や生産リードタイムの結果をMicrosoft ExcelやWebなどで用意に把握、分析することで、製造ラインの改善を検証するという。

 その中で富士通は、ビッグデータ活用のノウハウを駆使して、ログ収集の仕組みを構築するとともに、そのままでは把握が難しい生産状況を可視化する役割を担う。これにより、生産結果の効率・非効率化書が一目で把握できるようになる。

可視化結果イメージ図 可視化結果イメージ図

 今後も富士通から、リアルタイムな情報提供と分析プラットフォーム提供を受け、業務の改善ポイントを素早く把握し、生産の高効率化を目指すという。

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