堅牢性より収益性?ディルバート(548)

電子機器や家電には一定期間を過ぎると故障するように作られているという、いわゆる“故障タイマー”説。都市伝説とされていますが、実はその裏にはディルバートのようなエンジニアの涙があったりして? 信じるか信じないかは……。

» 2018年04月05日 08時00分 公開

われわれの新製品、10年間は完璧に働くデザインにしました


誰もアップグレードを必要としないじゃないか。それはいかん


スピードを落とすコードを加えて2年したら不安定になるようにしろ


販売用アップグレードが完成してからスピードが落ちるようにするんだぞ


それからバレた時用にプレス向けの謝罪文を準備しておけ


あなたはボクのエンジニアとしての成功をボクのキャリア人生の中で最悪の日に変えてしまった


そんなの序の口だ


お前にとっての最悪の日は、マスコミにわれわれのしたことがバレてお前がクビになる日だ


  


 企業の不正も政治の不正も、結局トカゲのシッポ切りで終結するんでしょうか。ディルバートも切り落とされないように頑張ってくださいませ。

 「トカゲのシッポ切り」と同じ意味で爬虫類を比喩に使った英語の慣用句はなく、「他人の罪を背負わされる」という意味では“scapegoat”とか“left holding the bag”といいます。ここでいう“bag”は、盗「品を入れた袋」を指し、複数の強盗犯が仲間の1人に「ブツ」を入れた袋を持たせ、そいつが捕まる間に他の連中は逃げおおせるさまから、「カバンを持たされる」ことが「全ての罪を負う」ことを意味するようになりました。

 ゆえに“cut off the lizard's tail”と言っても通じませんが、爬虫類を使った英語表現には“lounge lizard”というのがあります。これはバーや社交界をうろつく、いわゆる「逆タマ」を狙う男のこと。この表現は女性に対して使うことはなく、女性の場合は“gold digger”といい、意味は「金を掘る」、まさに玉の輿を狙う女性のことを指します。

[翻訳・解説:Yvonne Chang]


photo 職場のバトルファイターたち! 「ディルバート」連載一覧はこちらから

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ