2位 いつも持ち歩きたくなる小型軽量デジ一眼――オリンパス「E-410」
3位 “ながら視聴”に最適なパーソナルテレビ――ソニー“BRAVIA”「KDL-26J3000」
5位 独自の3層撮像素子を採用したデジタル一眼レフ――シグマ「SD14」
6位 フルHD記録対応の“カードなハイビジョン”――パナソニック「HDC-SD3」
7位 新デザインとナチュラルなNC――パナソニック「SV-SD850N」
9位 風呂上がりの悲劇を防ぐ最終兵器――急速冷却器「カンキューレ」
10位 見たい番組を見逃さない――パナソニック“VIERA”「TH-26LX70」
GWも終わり、新入社員も職場になじみ始めた時期。先週の1位は麻倉氏の連載「デジタル閻魔帳」。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI) 久夛良木健 会長兼グループCEO(最高経営責任者)の退任を受けて、麻倉氏から久夛良木氏へのエールともいえる内容となっている。
麻倉氏による久夛良木氏の人物評については記事を参照してもらいたいが、個人的に久夛良木氏の名前を聞いて思い出だすのは、PSPの発売日に満面の笑みを浮かべながら来店者へ発売されたばかりのPSPを手渡す姿だ。
PSPが発売された2004年12月といえば、任天堂から「ニンテンドーDS」が10日ほど先行して販売開始され、「次世代携帯ゲーム機戦争がスタート」と盛んに報じられていた時期。当時、PSPは各地で品薄状態が続き、ニンテンドーDSは潤沢とまではいかないものの探せばあるといった状況だったことを覚えている人も多いだろう。
ちなみに、当時はゲーム機についてもITmediaではLifeStyle編集部がカバーしていた。そのため、筆者がニンテンドーDSの発売日に寝坊したので、先輩記者Nが地元のおもちゃ屋で大人買いしたり、仕事と言い張って先輩記者Sが「きみしね」や「ポケモンダッシュ」を遊び倒していた記事が掲載されていたりもする。いい大人が簡単にダメ大人へ転落する瞬間を目の当たりにした時期でもあった。
話を久夛良木氏に戻そう。
PSPの発売日、まだ朝もやも明け切らない早朝の新宿で久夛良木氏は「PSPは“21世紀のウォークマン”としていろいろなものを詰め込んだ」と製品の位置づけについて話していた。
発売当時は携帯ゲーム機のライバルと目されていたニンテンドーDSがいまでもかたくなにゲーム機としてのスタンスを貫いているのに対し、PSPはGPSレシーバーやカメラを周辺機器に加えたほか、ロケーションフリーのクライアントとしても機能するようになり、「21世紀のウォークマン」というより、携帯型マルチメディアデバイスとしての色彩を濃くしている。
満面の笑みを浮かべる久夛良木氏を見て、当時は早朝にもかかわらず訪れた多くの来店者を眼前にした、経営者として安堵した姿かと思っていたが、いまにして思えば、それは自身が予測する未来を構成するパーツのひとつであるPSPが無事に発進したことに胸をなで下ろす表情だったのかも知れないと想像してしまう。
歴史に「たら、れば」は禁句だが、もし久夛良木氏がSCEIのトップとしてプレイステーションというプラットフォームの陣頭指揮をとっていたら、PSPはどのように進化していたのだろう? その結果を知ることができなくなってしまったのは、とても残念だ。
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