ソニーから、CMOSセンサー「Exmor」を搭載したデジタルカメラ“サイバーショット”「DSC-HX1」が登場した。新センサーによって、サイバーショットはどう変化したのだろうか。
DSC-HX1が搭載しているのは、同社のデジタル一眼レフカメラ「α」シリーズにも使われているCMOS「Exmor」だ。低ノイズを特徴とするセンサーで、DSC-HX1はセンサーサイズこそ1/2.4型とα向けよりも小さいが(α700だと23.5×15.6ミリ)、従来のコンパクトデジカメよりも低ノイズを実現しているという。
CCDと比較した際、一般的にはCMOSは読み出し速度に優れるといわれており、DSC-HX1では画像処理エンジン「BIONZ」の高速な演算処理性能もあわせることで、10コマ/秒という高速連写を達成している。また、CMOSは原理的に高速に動く物体を撮像する際に対象がゆがむ、という問題が生じてしまうが、これを解消するために、DSC-HX1では電子シャッターではなく、メカシャッターを採用した。これによってゆがみを抑え、かつ、高速な連写速度を維持したのがポイントだ。
本体上部のシャッターボタンとモードダイヤルの間にあるボタンで、連写モードが設定できる。連写速度は秒間10コマ/5コマ/2コマから選択できるほか、ブラケットも選べる。連写後は、画面に撮影された画像が順次表示され、その間はほかの動作ができないのが難点。記録中は十字キーの中央ボタンでキャンセルできるが、いったん連写をした後には、少し待つ必要があるのは残念だ。
この連写機能を生かした面白い機能も搭載している。「スイングパノラマ」機能は、カメラを横か縦に振るだけで、連写をすることでパノラマ写真が撮影できるというもの。従来のパノラマは1枚ずつ、位置合わせをしながら撮っていたのに比べ、カメラを振るだけでいいので手軽にパノラマ撮影が行える。精度は高く、これまでパノラマ撮影を使わなかった筆者でも、使ってみたくなるレベルに仕上がっている。
再生時は、十字キー中央ボタンを押すことで画面がスクロールして再生できるのも便利だ。
また、高速連写で一度に6枚の写真を撮り、それを合成することで、被写体ブレ、手ブレを軽減した画像を撮影する「手持ち夜景」「人物ブレ軽減」機能も搭載する。
単に連写が速いだけでなく、それを応用して新しい機能を付け加えたのがDSC-HX1の特徴だ。いずれも実用性も高く効果も分かりやすいので、積極的に使いたい。
本体は一眼レフカメラライクなボディデザインを採用。本体サイズは114.5(幅)×82.8(高さ)×91.8(奥行き)ミリ、約453グラムと大振りだが、しっかりとしたグリップもあって持ちやすく構えやすい。背面には3型/約23万万画素のクリアフォト液晶プラスを搭載。上下に可動するため、ハイアングル、ローアングルでの撮影がしやすい。
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