では実際に使って感じた個々の特徴を。
このシリーズそのものが結構な歴史を持つだけあって、製品としてのバランスはよくとれていて、さらにインテリジェントフルオートの「iAUTO」モードがついたので細かい設定が面倒なときでもマクロから風景、人物まで幅広く対応してくれる。
また屈曲光学系ながら28ミリ相当からの広角系ズームを搭載しているのも立派。汎用性が高い、防水耐衝撃コンパクトデジカメの定番であり、基準となるデジカメといえよう。
パナソニック初となる防水コンパクトデジカメ「DMC-FT1」は、耐衝撃性も備えての登場。レンズも28ミリからだし、ボディのデザインも凝ってるしでなかなかの力作だ。注目はハイビジョン(720p)で水中動画を撮れること。動画専用ボタンを持っており、モードを切り替えることなく、さっと動画を撮れる。試しにひとつ撮ってみた。
元はAVCHD Liteでファイルサイズも大きいため、H.264で圧縮し直し、サイズも縮小した。だからディテールの描写力は落ちているが、水中でハイビジョン、という楽しさは分かるかと思う。
機能面でもLUMIXの最新モデルを踏襲しているので、オート撮影や人物認識系も充実しているが、ひとつ気になったのは操作系。シャッターとズームレバーが上面に並んでいるため、シャッターボタンが少し手前にきて押しづらいことと、全体にボタンが固め。はじめての防水・耐衝撃コンパクトデジカメということで、やや安全性を重視した設計になっているのかもしれない。アウトドアで使うときはいいけど、街中で常用するとなると気になるかも。
とにかく見た目が衝撃的なPowerShot D10。街中で普通に使うにはちょっとゴツくて、かさばって恥ずかしいかもしれないが、レジャーだとこれが似合う。むしろ、これを持っていけば、そこがレジャー地だといっていいくらい。
専用ケースもついてくるが、やはりケースには入れずストラップをつけて持ち歩きたい。ストラップは全部で4種類ついてくるので、そのときどきで使いやすい用途に合ったものを選ぶのが楽しいかも。トレッキングや山歩きなら腰にカラビナでぶら下げてさっと使いたいし、動きの激しいシーンなら長さを変えられるストラップでたすきがけにしておくとよさそう。
身体につけた状態から撮影状態に移行するとき、どこにストラップをつけると邪魔にならないかを予行練習しておきたい。
カメラとしては10メートル防水や耐衝撃性といった特徴以外は、既存のPowerShot系製品とほぼ変わらない。ここまでやってレンズが広角系ズームではないのは残念だが、見た目とコンセプトと中味が見事に一致した素晴らしい製品だと思う。やはりこれだけ凝ってくれると使ってて楽しい。もっとも、レジャー以外で使うにはちょっと勇気がいるかもしれないけど。
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