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夏の水辺はコレで撮る――今夏の防水デジカメ徹底チェック(中編)(4/4 ページ)

» 2009年07月24日 12時20分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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FinePix Z33WP

 D10は「防水・耐衝撃デジカメにしか見えない」デザインだったのに対し、Z33WPは「とても防水デジカメには見えない」ポップなデザインが特徴。とにかく小型薄型軽量カジュアルな防水デジカメだ。

カラーバリエーションはブルー、ピンク、グリーン。シルバーやブラックといった無彩色系は用意されておらず、カラフルでカジュアルなボディ

 水中やアウトドアで使うデジカメというよりは、“普段使ってるポップで可愛いデジカメを海にも持って来ちゃったけど、全然OKだったー”という感じ。耐衝撃についてはやや不安があるので、そんな人は別売りのシリコンジャケットを組み合わせて使うのがいいだろう。このくらいならZ33WPの軽さや薄さをさほどスポイルせずに使える。

 背面の操作系を見ると分かるように、使い勝手よりデザインを優先した感があるが、そもそもこのカメラは細かいセッティングをあれこれした凝った撮影よりは「シーンぴったりナビ」に合わせておいて、細かいことはカメラまかせでパシャパシャ撮るのが向いている。そういう意味では特に問題は感じない。

正面から見ると、「WP」というロゴの入り方や丸みを帯びた曲面で構成されたデザインが印象的。とても防水デジカメには見えないところがポイント(写真=左)。上面は非常にシンプル。電源とシャッターボタンだけだ(写真=右)
背面は独特のデザイン。右に向かって細くなるという背面のデザインに、操作ボタンは格子状に並んでいる。ズームも十字キーも格子状。ボタンを押したときのペコッという感触も楽しい。動画ボタンが独立しているのも特徴(写真=左)。メニューからモードボタンを辿ると、水中モードもある。また通常のAUTOに「SR AUTO(シーンぴったりナビ)」が用意されている(写真=右)

 他の防水デジカメに比べるとやや細身で液晶モニターのクオリティも高くない。光学式手ブレ補正も未搭載とランクとしては「普及型デジカメ」で、低価格で気軽に買って気軽に使うものと思ってよさそうだ。なお、FinePixではあるが、xD-ピクチャーカードには非対応。SD/SDHCカードのみなので、旧来のFinePixから買い換えたり買い増す人は注意。

Optio W80

 Optioの防水シリーズも長く続いているが、スリムなデザインというコンセプトはずっと変わらない。今回のW80は前モデルのW60に比較すると防水能力がちょっと向上し(4メートルから5メートルに)、さらに耐衝撃性能を新たに身につけた。それを象徴すべく、四隅にちょっとしたプロテクターがついている。

四隅のプロテクターでちょっと精悍な感じになったW80。カラーは赤(カーディナルレッド)の他に、アズールブルーとガンメタルグレー

 今回は撮影日の関係で製品版が間に合わなかったので作例はないが、28ミリからの広角系ズームに加えて、ハイビジョン動画撮影機能や9シーンを自動認識するオートピクチャー、スマイルキャッチやまばたき検出、フレーム合成などOptioらしい機能を備えている。

正面から。Optio W60と同様のシンプルな構成で電源オン時はボタンのLEDが点灯する(写真=左)。背面。シンプルだがしっかり防水されたボタン類。ボタンは小さいけれども、違和感なく使える。グローブをしていたらちょっときついかも(写真=右)

 光学式手ブレ補正が未搭載なのが残念(電子式手ブレ補正搭載)だが、それ以外ではなかなかよくまとまった日常でもレジャーでも使える汎用性の高いコンパクトデジカメといえよう。


 こうしてみると、ひとくちで「防水コンパクトデジカメ」といっても、5台とも個性がはっきりしていて面白い。

 キャンプやトレッキングに持っていくなら、手ブレ補正と耐衝撃性の両方が欲しいし、水中で使うことが多いなら広角系ズームのモデルがいいだろう。動画も撮るなら動画ボタンが独立してついている方が便利だし、ときどき水遊びしながらあるいは川や海でも使いたいけど普段は日常を楽しく撮るのに使うならそういうモデルがいい。

 自分がどういう場所でどう使うのか、趣味嗜好や性格を考えるとある程度候補は絞れてくるはずだ。

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