日立製作所は同社ブースにて、レーザー光を利用した超小型プロジェクターを参考展示している。小型省電力といった特徴を生かし、自動車あるいはカメラ/ビデオカメラへの搭載、携帯電話などと組み合わせての活用も視野に入れる。
映像信号をRGBのレーザー光とした後、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーによって2次元スキャンし、映像を投影する。投映光学系が不要となるために構造の簡略化(小型化)が可能になるほか、映像に応じてレーザーの出力を調整するため、低消費電力で動作する。
レーザー光はレンズを通さず投影されるため、ピント合わせの必要はない。また、投映面が平面である必要もなく、球体や凹凸のある壁、布など、さまざまな対象に映像を映し出せる。同種の超小型プロジェクターは米Microvisionが既に開発しているが(ポケットサイズ、フォーカス調整いらずの“次世代レーザープロジェクタ”)、基幹部材提供などは受けておらず、日立製作所の完全自社開発だという。
試作機はバッテリーを搭載したタイプと非搭載タイプの2種類で、コントラスト比や輝度については非公開。同社では既存方式のプロジェクターに比べて「省電力」「耐振動」「サイズ」「明るさ」など多くのメリットを持つものの、映像の解像度に乏しいと分析しており、どのような用途へ向けたアジャストを行っていくかも含めて検討していくという。
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