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クラウドだから知らない音楽と出会える、ソニー「Music Unlimited」好き嫌いも反映(2/2 ページ)

» 2012年07月05日 00時02分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 例えば、メニューの「チャンネル」という項目は、楽曲を特定のテーマで分類したもの。楽曲の「ジャンル」や楽曲が登場した「年代」、最新ヒットチャートといった一般的なテーマに加え、ソニー独自の12音解析技術をベースに楽曲を分類した「リラックス」「朝のおすすめ」など、4カテゴリー計57のチャンネルがある。それぞれのチャンネルには数百から数千の楽曲(ヒットチャートはタイトル通りに100曲)が登録されており、気分によってチャンネルを変えながら音楽を楽しめる。

チャンネルリスト。「SenseMe」に分類されているチャンネルが12音解析技術をベースにしたものだ(右)

楽曲再生中に□ボタン(PS3の場合)を押すとアーティスト情報が表示される。△ボタンで「マイライブラリー」や「プレイリスト」に追加。「アーティストチャンネル」という項目は、該当するアーティストの曲を中心に、同年代の楽曲や、似た曲調の楽曲までリストアップしてくれるチャンネルだ(左)。「マイライブラリー」は各端末で共有できる(右)

 「マイライブラリー」は、いわば楽曲のブックマーク。チャンネルや検索を通じて選んだ楽曲が並び、曲名やアーティスト名、アルバム別などでソート(並び替え)が可能で、目的の曲を容易に選択できる。ライブラリーはクラウド上に保存されるため、同じIDでログインしていれば、すべての対応機器からアクセスできる。「プレイリスト」機能もすべての端末から利用できる点は同様だが、プレイリスト編集が行えるのはPCあるいはタブレットに限られている。これは端末の特性を考慮したため。「テレビなどリーンバックでゆったりと楽しむデバイスに編集作業は適さない」。

 再生中の楽曲に対しては、ユーザーが明示的に「好き」「嫌いのレーティングが可能になっている。PS3の場合なら、十字キーの上で「好き」、下で「嫌い」となり、「嫌い」に分類された楽曲は、次回同じチャンネルを選んでもリストアップされないという。また、「好き」のほか、プレイリストやマイライブラリーへの登録を行った場合にも当該楽曲のレーティングが上がり、Music Unlimitedはユーザーの嗜好を学習していく。膨大なライブラリーの中から好みに合うと思われる楽曲を抽出する精度が上がり、「ユーザーは、好みの楽曲やアーティストに出会う機会が広がる」(同社)。

「好き」(左)、「嫌い」(右)に設定したところ。画面を拡大すると中央に「好きに設定しました」といったダイアログが見える

 このほか、任意のキーワードによる検索機能や、既に所有している楽曲を解析してプレイリストに加える「Music Sync」機能も備えた。

 なお、ストリーミング再生を同時に行える端末は1台のみで、例えばリビングルームのBRAVIAで楽曲を聴いているとき、別室のPS3でも再生を始めると、BRAVIAのほうは再生が止まる仕組みになっている。サービス登録時、自動的にアカウントと機器がひも付けられるためだ。

モバイル端末にダウンロードして持ち運ぶことも可能

回線が切れたようなアイコンがキャッシュの証拠

 「オフライン再生機能」は、Android搭載のスマートフォンとウォークマン、PS Vita限定のキャッシュ(ダウンロード)機能だ。事前にオフライン再生したいプレイリストを本体にキャッシュしておくと、インターネットに接続できない場所でMusic Unlimitedの楽曲を楽しめる。キャッシュできる曲数は、スマートフォンで4000曲、PS Vitaでは1000曲まで。またPS Vitaに限り、チャンネル単位のキャッシュも可能になっている。キャッシュにかかる時間は、ネット回線や曲の長さに左右されるものの、目安としては1曲数十秒程度という。

 そのほかの制約としては、まず30日ごとにMusic Unlimitedにアクセスして認証する必要があること。また同時にキャッシュできる端末は1アカウントにつき3台までとなっている。なお、近日公開予定のiOS版アプリにオフライン再生機能は付かないが、ソニーでは「やらないわけではない」と前向きな姿勢をみせていた。

デバイス別の機能表

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