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シャープが力を入れる「Beyond 4K Ultra HD」とは?2015 CES(2/2 ページ)

» 2015年01月08日 21時42分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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Android TV、量子ドットテレビも展示しているが……?

 展示会場での扱いはそれほど大きくなかったものの、同社としては初の「Android TV」展示が行われていたのも今年のポイントだ。北米ではハイエンド製品のシリーズにのみ採用されており、音声検索やGoogle PlayといったAndroid TVの各機能が利用できる。スマートデバイスと連携してコンテンツをリモートで視聴できるほか、専用コントローラでAndroid TVの操作を行ったりと、ユーザー体験やインタフェースが従来と大きく異なるのが特徴といえる。

北米ではAQUOSのハイエンドシリーズでAndroid TVを採用する

ユーザーインタフェースは一般的なAndroid TVのそれを踏襲。専用コントローラー付きだ

 また入り口付近には、今年のCESの大きなテーマの1つになると話題だった「量子ドット(Quamtum Dot:QD)テレビ」に関する展示が行われていた。通常の液晶テレビとQDテレビとの比較展示となっていたが、その意図は水嶋氏によれば「実際には両者でそれほど大きな差はない」とのことで、シャープとしてはそれほどQDに大きくフォーカスするつもりはないとみられる。

シャープブースで参考展示していた量子ドット(Quamtum Dot:QD)テレビ。左側がQDで右側が通常の液晶TVだが、写真で見るとほぼ差はない

 写真にあるようなJPGファイルでは色が潰れてしまって識別できないが、肉眼で見ると通常の液晶テレビでは「オレンジに近い赤」で表現されているものが、QDテレビではより「実際の赤」に近いものとなっており、かろうじて差異を識別できる。液晶テレビは白色LEDを光源としているが、QDテレビでは青色LEDをQDのフィルタを通して変更させており、より自然な色味を実現できる点で特徴がある。ただ、消費電力などの大きな変化もなく、QD単体での製品アピールは難しいという点が、今回のシャープの戦略につながっているのかもしれない。

肉眼で見ると通常の液晶TVでは赤の表示色がややオレンジに近い色味になっているのだが、それほど差がないのが実際だ

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