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「鳥獣戯画」、ついにアニメ化――制作はスタジオジブリ

» 2016年03月15日 17時52分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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 日本人には馴染み深い絵巻物語「鳥獣戯画」がついにアニメになった。しかも制作はあのスタジオジブリ。4月1日からの電力小売自由化を受け、家庭向け小売事業に参入する丸紅新電力の企業CMとして放映される。あわせてスタジオジブリとのコラボレーションによる新電気料金プラン「プランG」も発表された。

丸紅新電力の企業CMとなった「鳥獣戯画」のワンシーン
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 歴史の教科書でお馴染みの鳥獣戯画は、京都・高山寺所蔵の国宝。約800年前の平安時代から鎌倉時代にかけて作られた絵巻物で、当時の世相を反映して擬人化された動物たちがいきいきと描かれ、「日本最古の漫画」ともいわれる。

丸紅新電力の福田知史社長(左)とスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー(右)

 テレビCMは、教科書でお馴染みのカエルとウサギが主人公。雨で困っているウサギを見て、カエルが葉っぱの傘を差し出す。驚くウサギに傘を手渡して去ろうとするカエル。ウサギは慌てて追いかけ……というストーリー。ピアニストの辻井伸行氏が手がけたBGMも印象的だ。なお、最後の「丸紅新電力」という声は、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーだという。

 京都に行くたびに高山寺をたずね、「鳥獣戯画」(普段はレプリカ展示)を眺めるという鈴木氏は、「鳥獣戯画は宮崎駿監督や高畠勲監督も好きで、実はCMの話がくる前からアニメを作り始めていた。800年間動くことのなかった鳥獣戯画に命を与えるとどうなるか。その躍動感を辻井さん描き下ろしのピアノと一緒に上手く表現できた」と満足げに話す。また、既に第2弾、第3弾の制作も進めているという。

CMのラストシーン。制作中の第2弾、第3弾ではカエルとウサギのその後が描かれるという
プランGの特徴

 丸紅新電力の「プランG」は、発表済みの「プランS」をベースに電気料金を一部上乗せし、“森と緑の保全活動”に充当するのが特徴になっている。具体的には、「トトロの森のナショナルトラスト活動」(『となりのトトロ』で参考にされた狭山丘陵の自然を保全する活動)に協賛するほか、三鷹の森ジブリ美術館に電力を供給するなど活動を支援。なお、プランGに加入した家庭には、スタジオジブリ監修の「オリジナル一輪挿し」がプレゼントされる。「プランGのGはジブリのG、GreenのG。日本の原風景を残していくプランだ」(丸紅新電力の福田知史社長)。

 プランGは、4月から北海道、関東、関西、九州の4エリアで開始する予定で、既にWebサイトで予約を受け付けている(詳細は別記事を参照)。

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