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きれいな床が嫌いな人がいて? 「ブラーバジェット 240」を試す(後編)(2/2 ページ)

» 2016年10月11日 12時19分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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狭いエリアを念入りに v.s. 広いエリアをカバー

 ブラーバジェット240のスペック表を見ると、ブラーバ380jよりも適用畳数(掃除できる最大面積)が狭くなっていることが分かる。これは、Evolution Robotics(iRobotが買収)由来の「ノーススターキューブ」を使ったナビゲーションシステムからルンバと同じ「iAdapt 2.0」に移行したことに加え、「ルンバ980」のようなカメラを使わない簡素化したシステムになっているためだ。理由についてはインタビュー記事を参照してほしいが、ブラーバジェット240は、最大12〜15畳の比較的狭い部屋を念入りにふき掃除するロボットといえる。このため、まずは使用する部屋の広さで選択するのが妥当だ。

  ブラーバジェット240 ブラーバ380j
水ぶき 最大12畳 最大20畳
水ぶき掃除の洗浄力
乾ぶき 最大15畳 最大56畳
使い捨てパッド ○(別売) ○(市販の使い捨てお掃除シートを使用可能)

 もう1つ、気になるのはランニングコストだろう。ブラーバジェット240がもっとも高い洗浄力を発揮するのは、別売の使い捨て掃除パッドを使用するときだが、別売の交換用パッドは3タイプとも10枚で1296円(税込)。“使い捨て”に抵抗のある人は洗濯して何度も使えるクリーニングパッド(3種類、各1枚入りで4320円)も選べる。

ブラーバジェット240の使い捨て掃除パッド

 一方、ブラーバ380jには使い捨てパッドが設定されておらず、標準で洗濯可能なクロスが付属する(青いウェットクロスと白いドライクロスの2種)。また交換用クロスセットもドライクロス2枚とウェットクロス1枚で1944円と使用できる回数を考えると割安だ。さらにいえば、ブラーバ380jは市販の“使い捨てお掃除シート”を使える点も大きなメリット。普段は安価な市販シートで乾ぶきしているというユーザーも少なくないだろう。

ブラーバ380jの付属品
ブラーバ380jの場合、ドライクリーニングパッドにあるゴムパーツの切れ込みにお掃除シートを挟み込んで固定できる(写真はドライクリーニングクロス)

 もちろん、無理をすればブラーバジェット240のドライモードでも市販シートを使うことはできる。試しに使い捨てドライパッドに市販お掃除シートの「サッサ」を取り付けてみたが、やはり問題はパッド上部にある厚紙のベース部分だった。ここにはいくつかの穴が開いていて、ブラーバが光センサーで穴の形状を読み取り、動作モードを判別する仕組み。またブラーバにパッドを固定する重要な部分でもあり、ここにお掃除シートがかかってはいけない。結局、1枚のサッサを半分に切り、ガムテープで固定することにした。

工夫の余地はありそうだが、やはり面倒だ

 ブラーバジェットはしっかりお掃除してくれたが、サッサを外す際にガムテープがパッドにくっつき、はがすのにも一苦労。もちろん、取り付け方には工夫の余地があると思うが、日常的に使用するには面倒だ。市販シートを多用したい場合は、素直にブラーバ380jを選んだほうがいい。


 まとめると、部屋が比較的狭く、念入りに水ぶき掃除をしたいご家庭には新しいブラーバジェット240がオススメ。家が広かったり、乾ぶき中心というお宅にはブラーバ380jがいいと思う。ちなみに、家が広くて念入りな水ぶき掃除も市販シートを使った乾ぶき掃除も両方したいケースは、いっそ2台とも購入してしまうのはいかがだろう。同時に作業させれば時短にもつながる。

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