12月17日と18日に開催された「ポタフェス 2016」。展示会場にカラフルなポータブルアンプを並べて目をひいたのが、テーラーメイドのヘッドフォンなどを手がけるKuraDaだ。同社はOPPO DigitalのDAC内蔵ポータブルアンプ「HA-2」「HA-2SE」向けの外装交換サービスを12月19日に開始する。
テーブルの上には、実にさまざまなサンプルが並んでいた。写真ではいまひとつ質感が分かりにくいのだが、それぞれに趣がある。例えば下段の右から3つはベルギー産の牛革だ。深みのあるシックな色味が大人の雰囲気を醸し出して思わず目移りする。展示は3色だったが、実際のサービスではレッド、ブルー、グリーン、ワインレッド、ブラックの5色をラインアップする予定だ。
その上に並ぶ明るめの4色は、イタリア産の牛革だという。イタリア製の自動車やブランド品にも通じるビビッドな色合いで、持っているだけでテンションを上げてくれそう。「同じ赤でもベルギーの革とイタリアの革ではまったく表情が違いますよね」と話すのは、KuraDaの飯田代表。「革は“なめし”によって表情が変わってくるものです」。イタリア製の革はレッド、ブルー、オレンジ・ブラウンの4色を用意する予定だ。
スタンドの上に立っている4色は“オイルゴート”と呼ばれる山羊革だ。牛革とはまったく異なる風合いで、レッド、イエロー、グリーン、ピンクの各色もパステル調に近い柔らかいイメージになっている。
KuraDaでは、ベルギーレザー、イタリアンレザー、オイルゴートをレギュラーメニューとして提供するほか、限定モデルとして希少で安定供給の難しいような素材を数量限定で販売する予定だ。展示でも木目の美しい本物の木材を使用した「リアルウッド」や和紙、貴重なレザーを使った試作品も並べられていた。
「和紙は、こんにゃく糊を塗ることで破れにくく、水にも強くなるという伝統的な手法を用いたものです。また、こちらの革は“栃木レザー”というブランド革。昔ながらのなめし工程を頑なに守り、樹脂からとれるミモザを使ってじっくりとなめす手間のかかった革素材ですね」
しかし、いくらHA-2が人気のポタアンでも、ビジネスとして成立するほどのボリュームが期待できるのだろうか。「HA-2/HA-2SEは、革をまとった洗練されたデザインで多くの人を引きつけました。ポータブルアンプの中で素晴らしいデザインを持つ製品で、販売数でもトップクラスと聞いています。この製品を選ぶ人がそもそもデザインの感度が高い人たちですから、十分に需要はあるのではないでしょうか」(飯田氏)
KuraDaでは12月19日からWebサイトでレギュラーモデルの受付を開始している。価格は工賃込みで5000円。ユーザーは注文後にHA-2/HA-2SEをKuraDa(静岡県三島市)まで郵送することになる。今のところ発注前に実際の色合いや質感を確認できる場所が少ないのが難点だが、飯田氏によると「展示や注文、実際の交換作業までを含めて提供できるパートナー(店舗)を探している」という。実現すれば、より手軽に利用できるだろう。
なお、今回の外装交換サービスはOPPO Digital公認のサービスであるため、外装交換後にHA-2/HA-2SEが故障した場合でも直接OPPO Digitalに連絡すれば規定の保証を受けることができる(本体の保証書とは別にKuraDaが発行する外装張替え証明書を提示する必要がある)。ただし、修理は原則本体交換となるため、交換後はKuraDaの外装パーツではなくなってしまうことは憶えておきたい。
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