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40年前のコレジャナイ感を払拭! DX超合金魂「コン・バトラーV」の完成度がビクトリー

» 2017年06月04日 06時00分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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 現代の技術ってすごい。「東京おもちゃショー2017」のバンダイブースでこれを見た時、思わずつぶやいてしまいました。

DX超合金魂「コン・バトラーV」(C)東映

 「コン・バトラーV」(ブイ)です。

 ブイ、ブイ、ブイ、ビクトリーです。

 大地を揺るがす超電磁ロボです。

 念のために解説しておきますと、「超電磁ロボ コン・バトラーV」は、1976年4月から1977年年5月までNET(現在のテレビ朝日)系列で放送されたロボットアニメです。製作は日本サンライズ(現在のサンライズ)、キャラクターデザインは、後に「機動戦士ガンダム」などで有名になる安彦良和さんでした。ちなみに「ブイ、ブイ、ブイ、ビクトリー」はオープニングテーマ曲の有名なフレーズです。

 日本のアニメはさまざまな形のロボットを作り出してきましたが、コンバトラーVは“変形合体ロボット”というジャンルを確立した記念碑的な作品といえるでしょう。勇壮な音楽とともに5台のバトルマシンが形を変え、次々に合体して1つの巨大ロボットを形作る。最後に顔が現れて「コン・バトラーV」という決めぜりふ。当時の子ども達はもう、テレビ画面に釘付けでした。もちろんブラウン管です。

5台のバトルマシン

 実はこのコンバトラーV、企画当初から立体化を前提にした初めてのロボットアニメでもあります。玩具メーカーが参画し、放送に合わせて玩具を出す。今では当たり前のビジネスモデルを取り入れた最初の事例でした。

 そして当時のポピーから発売されたのが、「コンバインシリーズ」という玩具。画期的な合体メカニズムを採用し、5台のバトルマシンが巨大ロボットになる流れを再現。子ども達を驚かせました。

ポピーのコンバインシリーズ(1976年7月発売)。合体すると全高300mm、重量1.35kgもありました。ちなみにバトルマシンは個別に販売されていて、5台コンプリートしないと合体できない仕様でした

 しかし、悲しいかな、合体後のスタイルがあまりよろしくありません。大きな顔や胸に対して、腰から下が貧弱すぎて、多くの子ども達がそこはかとないコレジャナイ感を味わったのです。

 そう、バトルマシンの大きさを設定通りにすると、合体したときのバランスが変になってしまう。アニメでは都合良くやりくりしてしていた部分を、玩具は残酷な現実として突きつけました。

1982年に超合金として発売された「GA-54 コン・バトラーV」。頭部・胴体・脚部の3ブロックに分割できる簡易的な合体システムでした

 その後、日本のロボットアニメは緻密(ちみつ)な設定を加えたリアル路線へと突き進むことになりますが、玩具のほうも飛躍的な進化を遂げました。

完璧な変形合体シークエンス

 40年以上の時を経てバンダイが送り出す超電磁ロボは、「超合金魂」ブランドの生誕20周年記念として作られた超大作。5台のバトルマシンが合体するのはもちろん、合体後のスタイルも完璧に仕上げてきました。まさに技術の勝利(ビクトリー)です。

「ロペット」もいます

 さらに変形合体シークエンスをBGMと音声付きで再現。「ロペット」を台座にセットすると「コン・バイン OK」という音声が流れます。もちろん声は野沢雅子さん。さらに台座のスイッチを押すと、葵豹馬(cv、三ツ矢雄二さん)らバトルチームが「レ〜ッツ!コン・バイン!」。あのBGMが流れ始めます。

合体させると自動的にジョイント音が鳴り響きます

 残念ながら合体は手作業となりますが、合体させると自動的にジョイント音が鳴り響き、最後にコンバトラーVを台座にセットすると「コン・バトラーV」のボイスが流れて完了。懐かしい合体シーンを完璧に再現しました。そして完成後は全高約355mmの大ボリュームです。

完成

 「DX超合金魂 超電磁ロボ コン・バトラーV」は2017年12月に発売予定で、価格は5万5500円(税別)。

 お分かりですね?

 ブイ(V=5)、ブイ(V=5)、ブイ(V=5)です。

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