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“魔法使い”が作るイヤフォンはネーミングもマジックだった?(2/2 ページ)

» 2017年07月18日 18時35分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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 例えば「Django」(ジャンゴ)は、同名の西部劇からとったもの。登場人物が6発の弾を装填できるリボルバーを持っていたため、6基のバランスド・アーマチュア型ドライバーを搭載したイヤフォンをDjangoと名付けた。ハウジングの色が紫色になったのは、映画の登場人物が紫のジャケットを着ていたからだ。また「KAISER ENCORE」などの“カイザー”は、モールトン博士が子どもの頃に見た映画「The Usual Suspects」に登場する伝説的ギャング「カイザー・ソゼ」からとった。

「DJANGO」はBAドライバーを片側6基搭載
「KAISER ENCORE」はMusical familyのフラグシップモデル。Noble Driverを片側10基搭載

 音質を現すものもある。「DOLCE BASE」はイメージ通りの“甘美な低音”を意味する。モールトン博士は、「低域の量感を重視したモデルだ。このネーミングのアイデアは6年前からあたためていた」と笑う。さらに「SAVANNA」(サバンナ)は、草原が広がるサバンナのイメージで、広大な草原のような“フラット”な音質が特徴だという。「ネーミングも楽しめるようにしたよ」(同氏)

「DOLCE BASE」はBAドライバーを片側5基搭載

デザインのマジック? 現実でした

 もともと卓越した造詣で“Wizard”のニックネームをつけられたモールトン博士だが、現在の同社製ユニバーサルモデルはすべて丸みを帯びた流麗なデザインで、サイズやカラー、テクスチャーの違いはあっても基本的に共通となっている。理由をたずねると一言。「コストだ」。率直な言葉とちょっと不満げな表情に、良い意味で経営者らしくない魔法使いの人柄が伺えた。

 なおエミライでは、Noble Audioのユニバーサルタイプ7製品すべてのケーブルを純正オプションの「Ultra Thin Cable」に変更して販売する予定だ。このケーブルは銀メッキを施した純度の高い銅製導体を使用したもので、販売価格は1万4500円だった。このため、「ケーブル込みで計算すると全モデル値下げ」(同社)という。7月中の発売を目標に調整中だ。

「Ultra Thin Cable」
製品名 実売想定価格(オープンプライス)
KATANA 19万8000円前後
KAISER ENCORE 19万8000円前後
DJANGO 11万6000円前後
DOLCE BASE 8万2000円前後
SAGE 7万1000円前後
SAVANNA 5万9000円前後
TRIDENT 4万8000円前後
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