パナソニック モバイルコミュニケーションズは2月9日、報道関係者を招いた席で2004年度の運営方針を説明した。
携帯電話を中心とする同社は、FOMAとGSM中心の事業構造に転換、台数構成比を75%(金額にして62%)まで高めていく。そして2006年には海外市場向けの比率を7割まで高め、販売額1兆円(2003年度は5600億円)、世界シェア8%(2003年度は3%)、営業利益率5%以上(2003年度は2.7%)を目指す。
2004年度は「V商品」という名称で3製品を主軸に置く。3シリーズで約2200億円の販売を狙う。
同社にとって4世代目に当たるFOMAは「秋から年末くらい」(桂靖雄社長)に向けて準備している。3G開発推進担当の脇治取締役は「(FOMAは)秋くらいから最新バージョンにできる」と話している。現在3GPPが定めるW-CDMAのバージョンに1世代遅れているドコモのFOMAだが、秋以降は国際標準と一致できるようになり、海外ローミングの準備も整ってくる。
Symbian搭載のGSM端末は7月あたり。PDC端末は「2004年度のドコモの調達は、まだPDCのほうが多いだろう」という予測から、さらに1モデルを予定している。ただし「(PDCは)投入機種数が減ってくるだろう。開発レベルで見ると、かなり急速に収束」(桂氏)。
2004年の秋から年末にかけて準備しているのが、GSMとW-CDMAのデュアル端末。パナソニックモバイルでは、これをUMTS端末と呼ぶ。
「(UMTSは)中国と欧州市場が中心。来年初旬には投入できる」
ドコモも、2004年度には海外の提携キャリアとデータローミングを開始し、端末はW-CDMA(FOMA)とGSMのデュアルを投入予定だ。GSMのGPRS網上でiモードなどを可能にする。
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