デイ・アフター・トゥモロー「もしもしパパ、大丈夫?」Mobile&Movie 第115回

» 2004年06月04日 15時21分 公開
[本田亜友子,ITmedia]

作品名デイ・アフター・トゥモロー(THE DAY AFTER TOMORROW)
監督ローランド・エメリッヒ
制作年・製作国2004年アメリカ作品

 気象学者のジャック・ホール教授は、南極での調査中に氷河の崩落を目撃します。地球温暖化の深刻な進行状況を体感したジャックは、さらに調査を進め、氷河期並みの地球環境の危機が差し迫っていることを予見、学会で発表します。しかし、彼の説に賛同したのは、海洋学者のラプソン教授だけ。地球環境の激変を前に万全の準備が必要だと唱えるジャックを、アメリカ副大統領でさえ詭弁だと一笑に付します。

 失意のまま自宅に戻ると息子のサムが、高校のクイズ大会に出場するため、ニューヨークに発とうとしていました。空港まで送る車内で、ジャックとサムは学校の成績のことなどを話しますが、会話はうまく噛み合いません。気象調査で家を空けがちなジャックとサムの間には、心の距離ができてしまっていたのです。ぎこちなくサムの後ろ姿を見送ったジャックに、ニュースが飛び込んできます。

 夕刻の東京。会社帰りのサラリーマンが赤提灯の居酒屋で軽く一杯飲んでいると、胸ポケットの携帯電話が鳴り出しました。

「帰る途中?」

 電話の相手は、サラリーマンの妻のようです。

「今、会社を出たところ」

 妻の声を聞いて、家路を急ごうと店に出た瞬間。大粒のひょうが降り注いできたのです。

「何、今の」

 携帯電話の向こう側でも聞こえるほどの轟音で、容赦なく撃ちつけてくるひょう。サラリーマンは携帯電話を持ったまま、右往左往します。

「もしもしパパ、大丈夫?」

 異変に気付いた妻が心配して声をかけますが、残されたのは路上に投げ出された携帯電話だけ……。

 こうして、東京から始まった、世界各地の異常気象。インドに雪が降り、ロサンゼルスでは巨大な竜巻が発生。ジャックが発表した仮説通りに、世界各地で地球温暖化による大災害が勃発したのです。

 ラプソン教授からは、海流の急速な温度低下データが送られ、ジャックは今後の気象状況がどのように推移するかの計算を急ぎます。そこから導き出されたのは、地球全体が巨大な“アイスストーム”に襲われるという最悪の事態。ジャックやラプソン教授、そしてアメリカ政府も、一人でも多くの命を守るために奔走します。

 ニューヨークに着いたサムは降り止まない雪の中、途方に暮れていました。津波に襲われ、街は大パニック。クイズ部の仲間、ローラたちと図書館に逃げ込んだもの、身動きのできない状態が続いていたのです。携帯電話もすでに使えない状態になっており、人々は最後につながった携帯電話の“南へ逃げれば助かる”という情報を信じて、吹雪の街へ出て行ってしまいます。サムは図書館の地下に公衆電話を見つけ、ジャックに連絡をします。

 ジャックはサムの無事を知り、心から安心しますが、ニューヨークはまもなく“アイスストーム”の進路に。ジャックは、ニューヨークへサムを助けに行くことを決意します。封鎖された道路、視界ゼロの吹雪の中、ジャックはサムのもとまでたどり着けるのでしょうか。親子の絆と愛が、極限の奇跡を起こします。

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