コネクトテクノロジーズ、サイバード、ドワンゴの3社は、モバイルコンテンツ用サーバシステムの標準規格を策定するプロジェクトを開始すると発表した。企画名、および団体名は「COSMO」(コズモ)。3社が発起人となって、広く参加を呼びかける。
モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)のモバイル標準化分科会の中に、サーバ規格標準化ワーキンググループ(WG)を設置する。このWGの委員長を務めるドワンゴの岡本征史氏が、8月26日のmobidec 2004に登場。プロジェクトの主旨などを説明した。
携帯の高機能化に伴い、モバイルコンテンツも発展しつつある。ただ、問題も出てきたと岡本氏は話す。
「各コンテンツプロバイダ(CP)が独自のシステムを構築していては、コンテンツ制作に高いコスト、高度な技術ノウハウが必要になる」
簡単に実装できるレベルのものならそれでもいいが、より多様化、高機能化したコンテンツとなると「新規参入が困難になる」(同)。システムを標準化して無料で広く公開すれば、CPの負担が減るとの考えだ。
具体的にどこを標準化するのか。岡本氏の説明では、サーバシステムの規格化のみに留まらないようす。サービスを相互接続するためのインタフェース、統一的なセキュリティポリシー、さらには異業種間で新ビジネスを立ち上げる際の「ソリューションや権利処理のテンプレート」まで規格化したい考えのようだ。
岡本氏は、標準化のスケジュールも示した。発起人となる3社で活動ビジョンは合意に至り、今回のmobidecでの発表で「Phase 1」は終了したと同氏。
「Phase 2」では、参加企業を公募しつつ、定例会議を実施。2005年3月を目標にプレリリース版規格を策定する。
「Phase 3」は、2005年3月から2005年8月までを予定している。この間に、標準規格最終版を策定。同時に海外版も策定する。「まずは国内での規格化を進めるが、海外進出も視野に入れている」(同氏)。来年のmobidecで、企画やアライアンスを確定し運用を開始する発表を行えれば――とした。
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