ARM、マルチメディア技術「Neon」開発

» 2004年10月05日 19時08分 公開
[IDG Japan]
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 プロセッサ設計会社の英ARMは10月4日、「Neon」と呼ばれる新しいマルチメディア技術を開発したことを明らかにした。この技術は、複数のタスクを処理する家電の性能を向上させる役に立つ。

 ARMはスマートフォンやPDAなどの携帯デバイス向けてのプロセッサコアを設計しており、半導体メーカーは同社から設計のライセンスを受けてプロセッサを製造している。Texas Instruments(TI)、FreeScale Semiconductor、Intel、Samsung Semiconductorなど、モバイルプロセッサ業界では多数の企業が自社製品の基盤としてARMの設計を採用している。

 携帯デバイスは向こう数年で家電プラットフォームに進化すると見られている。ベンダー各社や業界アナリストは、コンシューマーは映画や楽曲の再生機能、ゲーム機能、インターネット接続機能を備えた携帯メディアデバイスに高い関心を持っていると考えている。この種の製品への需要は現時点ではまだ大きくはないが、ARMやそのパートナーなどは、ユーザーの間で携帯デバイスでノーカットの映画を見たいという意欲が高まる日に備えている。

 Neonを採用すると、デバイスメーカーは次世代デバイスで複数のビデオストリーム、3Dグラフィックス、画像処理をサポートできる。この技術は、64ビットまたは128ビットのデータパスで利用できるSIMD(Single Instruction Multiple Data)命令セット。

 Neonは、来年のリリースを目指すプロセッサコアに搭載されるとARMの広報担当者は話している。この担当者によると、Neonをベースにした製品は、ライセンシーの計画によって、2006〜2008年に登場する見通しだという。

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