NEC、世界最薄11.9ミリの折りたたみ携帯

» 2005年09月21日 19時51分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 NECは9月21日、カメラ付き折りたたみ携帯電話では世界最薄となる厚さ11.9ミリのGSM端末を実用化したと発表した。香港に投入を開始し、イタリア、オーストラリア、ロシア、中国、そして欧州・アジア各国にも順次展開していく予定。

 同社は2004年3月にカード型の超小型端末「N900」を開発、中国市場に投入していた(2004年2月3日の記事参照)。今回の折りたたみ型端末は、N900で培った技術をさらに発展させることで実現している。

両サイドには2つのボタンがあるのみ。フタ部分はSIMカードの差し込み口。ちなみに電池の交換はできない。下ボディの裏面(電池パック部)と、背面液晶周りは金属を使っている

金属+樹脂のハイブリッド筐体

 折りたたみ型でありながら11.9ミリ(開いた状態では5ミリ程度)の薄型化を実現するために、1つは落下時の衝撃信頼性を確保するために筐体の構造を工夫した。ステンレスの金属材料と、ポリカーボン系の樹脂材料を一体成型したハイブリッド筐体技術を採用した。試作段階では金属材料のみで作成したが、「オールステンレスでは、衝撃を受けると塑性変形(元に戻らない変形)してしまう」(NEC)ことから、応力を樹脂で受け止める構造に変更した。

 薄型化に貢献したのが、薄型多層プリント配線版技術の向上だ。N900では6層ビルドアップ基板だったが、今回は8層ビルドアップ基板を採用し、両面に部品の実装を行った。これによりメイン基板の面積が削減でき、「カード型のN900の2倍以上となる容量の電池を搭載できた」(NEC)。ダイヤルキーのモジュールも薄型のものに変更。従来は筐体の一部をくりぬく形でキーモジュールを埋め込んでいたが、今回は筐体をへこませてキーモジュールを乗せ込んだ。

前回のカード型端末と今回の折りたたみ型端末の構造断面図
130万画素のカメラは通常のモジュールだが、ヒンジ部に入れ込むことで端末全体の厚みに影響が出ないようにした。ヒンジ中央の突起部にカメラモジュールが内蔵されている

 端末としての機能は、かなりのハイエンドに当たる。1.9インチのカラー液晶のほか、背面には有機ELディスプレイを搭載。WebブラウジングやJavaもサポートする。MP3の再生も可能で、底面のコネクタを経由してヘッドフォンが利用可能。PictBridge機能も備えており、プリンタと直結して印刷も行える。またBluetooth機能も搭載した。

KDDIの薄型端末「W31T」と並べてみた。薄さがよく分かる。

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