携帯電話を子どもに使わせることで、心配になるのがいたずら電話や迷惑メール、iモードサイトへの不正アクセスなどだ。配布される端末には、ダイヤル発信・着信制限がかかっているので、親子間、および関係者との電話しか接続されない。また同様のメール送受信制限がかかっているほか、一般サイトへのアクセスを規制する「Kid's iモードプラス」サービスが設定されている。
子どもの予測した答えは、保護者の端末からチェックできる |
おやこdeサイエンスでは、実験を始める前に予想を立てさせ動画で実験風景を見せている。しかし、すぐに実験結果を見せてしまうことはせず、実際に試した結果の入力を待ってから、仕組みの説明を再び動画で行う。理解できたかどうかを試すレベルアップクイズに答えて、次の問題(あるいは次のステージ)へと進んでいく。レベルアップクイズの成績でメダルがもらえ、その結果はトップページにも反映されるという。子どもたちを飽きさせない工夫が見て取れる。
さて、ウイークデー実験の間、保護者は何をするべきか。基本的に実験には手出しをしてはいけないのだが、「励ましてあげる」「実験の様子を聞いてあげる」「一緒に取り組んであげる」といった指示が事務局から出されている。つまり、親子のコミュニケーションを図りながら、親の力=親の教育力も育もうとしているのだ。
身近な携帯電話を使うことによって、学習への取り組みやすさは向上している。学力向上につながるかどうか分からないが、興味を持たせることには成功しているだろう。そして何よりも、プログラム参加時点で頭に浮かんだ「キャリアのARPU向上」や、「教材会社の商品開発」ということよりも、親を巻き込んだ教育環境の改善につながるものではないかと、今では思い始めている。3週間後の親子の成長が楽しみだ。
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