携帯は右手で扱うものなのか、それとも左手で扱うものなのか。これは携帯のユーザーインタフェースを考える上で、重要な問題だ。さらにいえば「携帯は利き手で操作するのか、利き手でない方で操作するのか」「メールと通話では、操作する手が異なるのか」なども気になるところ。
ITmediaモバイル編集部では先日、ITmedia読者を対象にアンケート(11月15日の記事参照)を行った。その結果を発表しよう。
回答したユーザーの属性を見ると、右利きが全体の87.3%と多数派。左利きが9.2%で、「特にどちらの手が『利き手』ということはない」が3.2%だった。また回答者の平均年齢は、29歳だった。 |
早速、気になる「携帯は右手で使うか左手で使うか」を確認しよう。通話の場合、ITmedia読者の中ではどうやら“左手で使う”が多数派のようだ。
グラフから分かるように、主に左手で通話するユーザーが67.6%と3分の2強。メールで使用する手の場合はもう少し右手の比率が高く出ており、「主に左手で」が52.2%、「主に右手で」が34.3%、「両手で操作する」が8.5%、「特に決まっていない」が4.7%となった。
「利き手は(操作時に)力が入りすぎて違和感がある」という声もあったことから、多数派である右利きユーザーが「利き手以外で」操作しているのが原因か……と思いきや、案外そうでもない。回答者の利き手ごとに会話で使用する手の項目を集計し直してみると、右利きユーザー(N=2082)の左手使用率は66.4%。逆に左利きユーザー(N=220)の左手使用率は80.5%で、むしろこちらの方がパーセンテージが高く出るという意外な結果になった。メールでも似たデータが出ている。
なぜこうした結果になるのかは、読者から諸説あった。1つ目は「右利きの場合、右手はペンのために取っておくのがベター」という“右手は開けておく”説。ただしこれは、左利きユーザーにあてはまらない。2つ目が「固定電話の頃から受話器は左手」という、“固定電話に慣れているから”説。そういえば、固定電話は受話器を左手でとりやすく設計されているかもしれない。
個人的に気に入ったのが「ファミコン世代なので、十字キーを左手で操作する癖が残っているため、左手で操作するほうがしっくりきます」という説。記者も小学生の頃、左手を十字キーにあてがってスーパーマリオに燃えた世代で、十字キーは左親指で押したい。
データを分析していくと、さらに面白い傾向があることが分かった。年代ごとに右手/左手率に顕著な変化が見られるのだ。
グラフを見れば一目瞭然。若年層ほど通話時に右手を使い、年齢層が上がるに従って左手使用率が高くなっていることが分かる。ここまできれいにデータが出ると、「年配のユーザーほど左手を使う」と考えざるをえない。
メールの場合でも見てみよう。
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