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» 2006年03月03日 00時05分 公開

ソニー・エリクソンに聞く「SO902i」(デザイン編):「premini」のDNAを受け継ぐストレート型端末──「SO902i」誕生物語 (2/2)

[園部修,ITmedia]
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進化の末たどり着いた「ウェーブデザインキー」

 デザインの中でも、ストレート型の端末を作るときに最も悩むのはダイヤルキーのサイズだという。液晶ディスプレイのサイズは一定以上の大きさを確保する必要があるため、どうしてもキーの方にしわ寄せが行ってしまう。ボディをコンパクトにすればするほど、キーも小さくせざるを得ないのだ。SO902iも、液晶自体が1.9インチと若干小さめな上に、一般的な折りたたみ型の端末と比べダイヤルキーが小さい。

 この小さなキーを、いかに打ちやすくするかという点にもデザイナーの創意工夫が込められている。鈴木氏はpreminiから「premini-II」「premini-II S」を並べ、そのキーの変遷について話してくれた。

Photo 左の写真はSO902iと歴代のpremini-II S、premini-II、preminiを並べたもの。小さな端末にいかに打ちやすいキーを搭載するか、その都度検討してきたというキーデザインの変遷がよく分かる。

 「preminiやpremini-Sでは、キートップを斜めにすることで、小さくても指がかかりやすくしていた。しかし、この形状はつめの長い人にとっては押しにくいものだったので、次のpremini-IIでは細長いキーを採用した。これは押しやすさの面ではよかったものの、キー自体が細いために、ユーザーによっては不安を覚えるという問題があった。その後、premini-II Sではかまぼこ形のキーにしてキーそのものの面積を広くし、横に並んだキーは少し離すなど、いろいろ試行錯誤した」

Photo SO902iでは、「ウェーブデザインキー」の名の通り、キーを連続した波形にしている

 preminiシリーズで培ったノウハウを生かしたSO902iでは、波形の「ウェーブデザインキー」を採用している。キーを連続した波形にすることで面積を大きく確保し、押しやすそうな安心感を持たせながら、premini-IIと同様の快適な操作性を実現している。この押しやすさの秘密は、弧ではなく波であるが故に、キーの頂点と頂点の間が離れている点にある。ウェーブは指のガイドとなるよう、ボディーの横幅いっぱいにモールドされているのも使い勝手を考慮してのことだ。

キーのバックライトには白色LEDを搭載

Photo ダイヤルキーのLEDには、ダークブルー×ブラウン、レッド×レッド、ホワイト×ホワイトの3色すべてに合う白を採用した。鈴木氏はデザインの段階から白色LEDを使うと決めていたという

 実は、SO902iには鈴木氏が「最初から決めていた」というポイントがある。キーのバックライトに白色LEDを採用した点だ。preminiのDNAを引き継いでいるのだから、青色LEDがいいのではないか、という意見も社内にあったというが、「SO902iはpreminiからさらに進化したものだという意味も込めて」(鈴木氏)白色LEDを用いた。

 最初にSO902iのスケッチを描いたときから、ダークブルー×ブラウン、レッド×レッド、ホワイト×ホワイトの3色すべてに合う色として、キーのLEDは白で描いていたそうだ。実際、緑やオレンジのLEDでは雰囲気がなく、青も既に一般的になっている。コストアップの要因の1つだったが、品位の高さを表現するためには欠かせなかった。

 小型・軽量化を推進する場合、デザイン担当と設計担当がけんかをするといった話もよく耳にするが、SO902iでは設計担当も小型化に積極的だったこともあって「特に衝突などはなかった」と鈴木氏はいう。また、ある案が実現不可能だった場合でも、代替案や別の方法をデザイン、設計、企画の各担当者が積極的に出し合って問題を解決してきた。

 最終調整に時間がかかり、当初予定していた発売時期からは大きく遅れてしまったが、ついに発売日が決まったSO902i。その遅れも「お客様に満足していただけるよう、ブラッシュアップをしていたため」(松浦氏)ということなので、ぜひ期待したいところだ。

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