明日、3月17日発売になるドコモ「NM850iG」。発売直前にちょっとお借りしたので、気になるところを試してみました。
ドコモ的には「オリジナルで、とくにNokiaのどれがベースということはない」ということになっているNM850iGですが(2月15日の記事参照)、元702NKユーザーとしては「これはやっぱりNokia 6630ベースでしょう……」とつぶやかずにはおれません(702NKは、Nokia 6630ベースであることをボーダフォンが明言していた)。キーを押すたび、メニューを立ち上げるたびに「702NKとここが同じ/違う」と、かつての相棒と比較せずにはいられない私です。
付属ソフトの「Nokia Image Converter」で写真データをPCからNM850iGに転送しようとしたところ、上には「NM850iGに接続しました」と出るのに、自動的に選ばれる「電話機の選択」は「Nokia 6630」となっているあたりが……。OEMというか、ベースモデルを明らかにすると何か問題があるのだろうか?と不思議に思ってしまったり。
さて、NM850iGの魅力の1つは、付属ソフト「Nokia PC Suite」を使うことで、PCと連携してさまざまなことができること。OutlookやLotus OrganizerといったPC用のPIMソフトと、予定表やアドレス帳を同期できます。ケーブルでつなぐだけでなく、Bluetoothでも同期できるので、普段Outlookで予定管理している人には、これだけでもものすごく便利です。
また、写真や音楽ファイル、動画データを転送できたりします。NM850iG側にはSymbian版のRealPlayerが入っていて、移したデータを再生可能。今回「おっ」と思ったのが、音楽再生機能です。
702NKでも音楽再生はできたのですが、制限が厳しく、iTunesを使ってAACファイルを作成し、拡張子を「.3g2」と変えてデータをコピーしないと携帯では再生できませんでした。この拡張子を変えるのが面倒だったのですが、NM850iGではAACもMP3もそのまま再生できます。
しかもしかも、m3u形式のプレイリストにもしっかり対応していました。m3uは、PCのミュージックプレイヤーでは標準的なプレイリスト形式で、Windows Media PlayerやWinAMPなど、多くのミュージックプレイヤーでm3u形式のプレイリストが作れます。PCからNM850iGに音楽データを移すときには、m3uファイルだけコピーすれば、プレイリストに入っている音楽データがすべて動きます。これは非常に便利で、かなり感心しました。
NM850iG/Nokia 6630/702NKのOSはSymbian、ユーザーインタフェースはNokiaのS60(Series 60から改称)。S60は世界中にたくさんのユーザーがおり、S60向けにユーザーが開発したアプリがたくさん流通しています。
702NKでは、Symbianの証明書のないアプリケーションはインストールできないようになっていたのですが、ツールを使ってPC上でファイルを展開し、それを702NKにコピーすることで、証明書のないアプリケーションもインストールすることができました。これは俗に「超勝手アプリ」と呼ばれています。
NM850iGに付属するNokia PC Suiteにも「アプリケーションのインストール」という項目が見えます。試してみましたが、残念ながらこれを使ってアプリケーションのインストールはできないようです。ウィンドウの左側でPC上のフォルダを指定し、ウィンドウの右側でアプリをインストールしたい携帯を選ぶようになっているのですが、どうしてもNM850iGを選ぶことができません。
正攻法でうまくいかないので、702NKで超勝手アプリをインストールした方法を試してみました。ツールを使ってS60用アプリを解凍し、NM850iGに展開したファイルをコピーしようとしたのですが、コピーの途中で必ず止まってしまいます。
ドコモに問い合わせたところ「(アプリの追加は)iアプリのみの対応です」という答えでした。とりあえず今の時点では「アプリの追加は無理なようです」という結果になったのでした。
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