“小さくて防水”はこうして実現された――SO902iWP+、防水の秘密開発陣に聞く「SO902iWP+」(防水機構編): (1/2 ページ)

» 2006年06月29日 19時07分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 “防水にフォーカスしたコンパクトなFOMA”という、新しい方向性で登場した、ソニー・エリクソン・モバイル製の「SO902iWP+」。開発者インタビューのコンセプト編でも触れたように、デザイン的に防水であることを強調せず、しかもコンパクトに仕上げることが至上命題となっていた。

 一般に、防水加工を施した機器はどうしても大きくなってしまいがちだ。しかしベースモデルである「SO902i」(2005年10月19日の記事参照)とさほど違わないサイズでSO902iWP+を仕上げるためには、どのような苦労があったのだろうか。コンセプト編に引き続き、プロダクトマネジャーの今崎氏、商品企画を担当した西村氏、ハードウェア設計を手掛けた森西氏に聞いていこう。

photo SO902iWP+
photo 左からプロダクトマネジャーの今崎氏、商品企画を担当した西村氏、ハードウェア設計を手掛けた森西氏

防水の基本は“ラッピング”と“穴を減らす”

 ソニーは防水/防滴処理を施した電子機器をいろいろ開発・販売しているメーカーだ。SO902iWP+の開発にあたっても、防水デジカメ、ハウジング、防滴ラジオといった先行商品で使った素材やノウハウをいくつか活用しているという。例えばゴムパッキンなどは、ソニーのほかの防水製品で使用したものと同じ素材を使っている。

 パッキンに加えて大事なのが、テープを使った防水加工だ。これはちょうど、モノにぴっちりとラップをかけるようなイメージに近い。「空気は通すが水は通さない、特殊な素材の両面テープがあります。カメラモジュールやスピーカーなど、個々のパーツごとにそのテープを貼って防水します」(森西氏)。

 可動部や穴があれば、そこから水が入ってくるため、穴の数を減らす工夫も当然行われている。「減らせる穴は減らす、というのも基本的な工夫です。例えばメモリースティックには、通常、専用の窓が開いていますが、今回は電源コネクタと共通にすることにより、窓を1つ減らしています」(西村氏)

 とはいえ、いくら減らしても穴はゼロにはならない。またスピーカーやマイクのように、そもそも穴が空いているパーツもある。「あらゆる穴の部分に、(両面テープによる防水)処理をしなくてはなりません。スピーカーとかマイクのようなものもそうです。水は通さないが空気は通す素材なので、音は通るわけです」(森西氏)

photo リヤカバーの周囲には、輪ゴム状のゴムパッキンが付けられている
photo 穴を減らすため、メモリースティックスロットは電源端子の上に置かれている。ちなみに、右に小さく見える穴はマイクの穴
photo 本体上部にはスピーカーの穴が空いているが、もちろんここも防水加工がしてある
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