作品名 | 2番目のキス(FEVER PITCH) |
監督 | ピーター・ファレリー&ボビー・ファレリー |
制作年・製作国 | 2005年アメリカ作品 |
今回ご紹介するのは、メジャーリーグのボストン・レッドソックスファンの男性が主人公の『2番目のキス』。野球ファンなら誰もが共感できるストーリーです。レッドソックスの選手が本人役で登場し、2004年のワールドシリーズで歴史的優勝を果たした瞬間も刻まれています。
幼い頃から、叔父の影響でボストン・レッドソックスの大ファンのベン(ジミー・ファロン)。ユーモアがあって、やさしくて、学校では生徒に大人気の教師です。ある日、社会見学で生徒を引き連れ、大企業を訪れた時、運命の女性リンジー(ドリュー・バリモア)に出会います。一目惚れしたベンは、生徒たちに応援されながら果敢にリンジーにアタック。リンジーもまた、今まで付き合ってきたキャリア重視の男性とは違う魅力を感じ、2人は近づいていきました。
コンサルティング会社で責任のあるポジションを任されているリンジーは、デート中でも仕事の連絡が携帯電話にどんどん入ってきます。そんなリンジーをあまり気にしないベン。
「昔の彼は怒って、携帯を投げ捨てたこともあったのよ」
リンジーはベンの大らかさに、ますます惹かれていきます。リンジーがベンの携帯電話の番号を聞こうとしたところ、ベンは持っていないとの返事。
「今どき、携帯電話もPDAも持ってないの?」
リンジーは驚きますが、ベンは冗談で交わします。ベンの生活にたまたま携帯電話は必要なかっただけ。こうして、2人はますます親密になっていきました。しかし、季節が変わり、春が来て、リンジーの前に強力なライバルが出現したのです。それは、ボストン・レッドソックス。ファンだとは聞いていたものの、その熱狂ぶりは想像以上。キャンプ地のオープン戦から応援に行き、シーズンチケットですべての試合を観戦するというのです。
ベンが好きなものなら、とリンジーもなるべく一緒に試合を見ようとしますが、開幕と同時に仕事も忙しくなり、リンジーは困ってしまいます。それでも、ノートPCを持ち込んで、試合の最中に仕事をしながら観戦するリンジー。レッドソックスのことになると熱くなってしまうベンは、そんなリンジーの観戦姿勢が気に入らず、ケンカになってしまいました。
リンジーは自分よりも、レッドソックスを大事にするベンに失望し、距離を置くことに。やっと、試合に集中できると思ったベンでしたが、なぜか心に空しさが。レッドソックスは快進撃を続け、ベンは応援で気を紛らわせていました。しかし、生徒に
「レッドソックスは先生を愛してくれるの?」
と言われ、やっと一番大事なものに気付きます。そして、2番目のものは手放してしまおうと決心するのです……。それを知ったリンジーは止めようとするのですが、ベンが携帯電話を持っていないため、連絡が取れずパニックに。リンジーは思わずフェンウェイ・パークを携帯片手に駆け出すのでした。実際にボストン・レッドソックスが優勝を果たした、このラストシーンは最高です。
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