KDDIは4月24日、2007年3月期の決算を発表。携帯電話事業と固定通信事業の連結売上高は前年比9%増の3兆3353億円、営業利益は16.2%増の3447億円だった。
事業分野ごとに見ると、auおよびツーカーブランドでの携帯電話事業の売り上げが前年比6.7%増の2兆6774億円、営業利益は同8.8%増の3857億円となり増収増益。一方固定通信事業は、売り上げは7144億円と前年比15.3%増だったものの、依然営業利益は−490億円で赤字基調だ。ただし赤字幅は123億円縮小している。
好調に推移している携帯電話事業では、3月末の累計シェアは29.1%に達し、年度純増シェアも55.8%で、4年連続で純増首位の座を維持した(4月6日の記事参照)。番号ポータビリティ(MNP)の利用状況は、ポートインが115万契約なのに対してポートアウトは29万7000契約しかなく、番号ポータビリティ利用だけで85万3000契約の純増を記録。2006年3月期の199万6000契約の純増に、さらに番号ポータビリティ利用分を上乗せした規模の283万1000契約がこの1年間で純増した。
解約率は、番号ポータビリティが始まってからやや増加傾向にある。しかし、2007年3月期は通期平均1.02%と依然低い水準。2008年3月期は通期で1.04%と予想しているが、十分低い数値だ。ツーカーからauへの同番移行も順調に進んでいるという。CDMA2000 1X WINの契約数は、2007年3月末日時点で約53%に増加。このうち約77%がパケット定額制を利用している。
新規契約と機種変更時にKDDIが支払っている販売コミッション(販売奨励金)の単価は、通期で平均約3万7000円だった。これは2006年3月期と同じ水準で、2008年3月期は約1000円安い3万6000円を見込む。なおARPUは引き続き減少傾向で、全契約の平均は6610円(WINのARPUは8310円)。2008年3月期には合計6150円まで減少すると予想している。
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