「誰でも割」で、ドコモやソフトバンクに対抗──KDDIの高橋氏

» 2007年07月19日 20時10分 公開
[後藤祥子,ITmedia]
Photo 新割引プラン「誰でも割」を発表したKDDIコンテンツメディア事業本部長の高橋誠氏

 「ドコモのプランに対応できるのは当然のことながら、ホワイトプランにも対応できる」──。2年間継続して契約することを条件に、1年目からいきなり基本使用料を半額にする新割引プラン「誰でも割」を発表したKDDIコンテンツメディア事業本部長の高橋誠氏は、このプランの出来に自信を見せた。

 auはこれまでも、先進的な料金プランをいち早く打ち出してきたと高橋氏。2004年の8月には携帯初のデータ定額プラン「ダブル定額」を導入し、2006年2月には2年単位の契約を条件に、1人でも“家族割”が可能になる「MY割」を提供。2006年8月には、あまった無料通話分を無期限に繰り越せる「無期限くりこし」を提供している。

 最近の携帯電話料金の設定について高橋氏は「ユーザーは、さまざまな条件の中で最適なプランを探すのが大変な状況に置かれているのではないかと思う」と指摘。「驚きがあって分かりやすく、ずっと使い続けたくなるような、auらしい料金プランを導入すべき時なのではないか」と考え続け、ようやく考えついたのが“誰でも割”だったと振り返った。

Photo 1年目から、従来の11年目の割引率となる50%割引が適用される(左)。お得な3つのポイント(右)基本料金は半額でも無料通話は減らない。なお誰でも割は家族割と併用でき、最初から50%オフの基本料金で、家族間通話割引や無料Cメール、無料通話の分け合いが可能になる

 MY割や「家族割」は、いずれも1年目の基本料金の割引率が36.5%で、そこから徐々に割引率が上がる仕組みになっているが、誰でも割は1年目からいきなり半額になる(ただし契約期間中に解約すると、契約解除料9975円がかかる)。高橋氏は、誰でも割には(1)1年目から誰でもいきなり半額 (2)基本料金は半額ながら、無料通話分はそのまま (3)1つ上の料金プランが身近になる という3つのメリットがあると説明する。

 例えばプランSSのユーザーが誰でも割に加入すると、3780円の基本料金が1890円/月になり、同じ1年目の料金でもMY割や家族割の2400円/月より510円安くなる。「1年間で6120円、2年間で1万1556円の得になる」(高橋氏)

 またauの料金プランは、プランが上がるにつれて無料通話分が多く設定されているので、基本料金は半額ながら無料通話分が据え置きの誰でも割の場合、「プランM」以上では基本使用料より無料通話分のほうが大きくなり、たくさん使う人は得になると説明。さらに、1つ上の料金プランを選んでも、今よりわずかな追加料金で使える無料通話分が増えるため、上のプランへの変更が身近になるとした。

Photo 各種プランでMY割に比べてどのくらい得になるか(左)、実質基本料金はどう変わるのか(中)、プランの1グレードアップにかかる料金と増える無料通話分はどの程度なのか(右)を示すグラフ

ドコモ対応が前提、ソフトバンクのホワイトプランにも効いてくる

 誰でも割は、他キャリアの料金プランと比べても遜色ないものに仕上がった高橋氏は胸を張る。ソフトバンクのホワイトプランやWホワイトと比べても、定額で利用できるソフトバンク網内の通話を30%と見積もった場合で比べると、Wホワイトより優位となり、50分以内の利用ならホワイトプランより優位になるという。

 また、同程度の基本料金で話せる時間を他キャリアと比べても、キャリアが偏らない一般的な利用ではプランS以上で最も長い時間を確保しているとアピールした。

 誰でも割の導入でKDDIは、ドコモの「ファミ割MAX」に対抗し、ソフトバンクのホワイトプラン/Wホワイトに歯止めをかけたい考えだ。「(誰でも割の導入は)ドコモ対応が前提。ソフトバンクモバイルのホワイトプラン/Wホワイトにも効いてくるのではないか」(高橋氏)。また、番号ポータビリティによる移行が縮小傾向にある中、他キャリアからの移行を促すきっかけになることも期待しているという。

Photo ホワイトプランとの料金の比較(左、中)と、基本料金相当額で話せる分数の各キャリア間での比較

 なお、誰でも割の導入で、長期間継続してau携帯を使い続けてきたユーザーへのメリットが薄れた格好だが、高橋氏は「長年使い続けたユーザーにメリットをもたらす施策も考えている」と話す。また、今回の料金プランの発表を皮切りに、年末にかけてさまざまなサービスの投入を予定していると付け加えた。

 「携帯料金について目先の数字ばかり追っていないか、、本当に今のままでいいのか、ユーザーが次々と変わるルールにとまどっていないか、本当に使う人のことを思ったサービスはあるのだろうか」──ここからスタートした“誰でも割”は、au携帯の料金プラン改革の始まりに過ぎないと高橋氏。200億の減収覚悟で導入した誰でも割の動向と、今後の料金改革の行方に注目したい。

「法人MY割」も「誰でも割」に

 KDDIは法人向けの「法人MY割」についても「誰でも割」に移行するとし、MY割と法人MY割の契約者は9月1日以降、誰でも割に自動で切り替える。法人エコノミープランWINは55%オフとし、1890円/月で利用できるようになる。



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