スーパー3GにモバイルWiMAX──ドコモ、KDDIがデモCEATEC JAPAN 2007

» 2007年10月03日 12時08分 公開
[園部修,ITmedia]

 例年、夏休み明けの9月には、各キャリアから秋冬モデルのラインアップが発表されており、10月のCEATEC JAPANでは最新端末がずらりと並ぶことも多かった。しかし今年はドコモ、KDDIともに秋冬モデルが未発表のままCEATECを迎えたため、展示の目玉が参考出展や技術展示になっている。

 そんな中で目を引くのが、ドコモ、KDDI共に展示していた次世代の通信技術のデモだ。ドコモは現在開発中のスーパー3G(LTE)の有線デモを実施。KDDIも設立したばかりのワイヤレスブロードバンド企画が無線免許を取得してWiMAXの無線デモを実施している。

ワイヤレスブロードバンド企画がモバイルWiMAXサービスの実現性をアピール

Photo 会場に展示されているWiMAXの基地局

 KDDIブースでは、KDDI、京セラ、米Intel、JR東日本、大和証券グループ本社、三菱東京UFJ銀行の6社の共同出資会社ワイヤレスブロードバンド企画が、専用のコーナーを設けてモバイルWiMAXの性能を紹介。実際に2.5GHz帯の無線局免許を取得し、会場で20ミリワットの電波を発射して無線通信のデモを行っている。

 デモでは、ストリーミング映像とテレビ会議の映像など、合計5〜6Mbps程度のデータを途切れることなく送受信できている様子を見せている。デモに使っている帯域幅は10MHzで、端末側はMIMO Matrix aのみ対応したデータ通信カードと、MIMO Matrix a/b両対応のデータ通信カードを用意。Matrix a/b両対応の端末では、実測値で最大27Mbpsでのデータ転送が可能だという(Matrix aのみでは12Mbps程度)。

 またインテルもワイヤレスブロードバンド企画の一員として同ブースでチップセットのロードマップやPC向け通信モジュールなどを展示。ワイヤレスブロードバンド企画こそが、モバイルWiMAXサービスを速やかに実現できることを強くアピールしている。

PhotoPhotoPhoto KDDIブースにはワイヤレスブロードバンド企画が専用コーナーを設け、モバイルWiMAX事業の実現性をアピール。世界最小クラスの小型基地局から実際に2.5GHz帯の電波を発射して、写真中央のMIMO Matrix a/b端末や写真右のMIMO Matrix a端末でデータ通信を行っている
PhotoPhotoPhoto モバイルWiMAXのデモコーナーの裏側にはインテルも展示を行っている。こちらではインテルが無線LAN/モバイルWiMAXのデュアルチップを開発中であること、モジュールは簡単にPCに搭載できることなどを紹介。2008年ころに登場するUMPCやMID(モバイルインターネット端末)のコンセプトモデルなどを展示している

ドコモはスーパー3Gの有線デモを実施

 NTTドコモは、富士通製のスーパー3G試作実験装置を利用して、基地局から移動機(端末)へのデータ転送デモを行っていた。同社は2006年11月にNECを商用端末ベンダーに選定しており、NECはパナソニック モバイルコミュニケーションズおよび富士通と協力して技術開発することを表明している。

 デモは4×4のMIMO技術を適用し、およそ20MHzの帯域幅でのデータ転送を行っており、フェージングシミュレータ経由での通信を実行。データ転送速度は下り約200Mbps程度、上りは約25Mbps程度とのこと。会場では、この実験装置を使って、ハイビジョンカメラで撮影した映像を基地局側と端末側から双方向で送り合いつつ、12本のハイビジョンストリーミング映像を端末側に配信する様子が確認できる。

 実際のサービスインのタイミングでは、基地局側のアンテナと端末側のアンテナがそれぞれ4本ずつになるとは限らず、小型化のために基地局2、端末2の2×2 MIMOや基地局4、端末2といった構成にもなりうると説明員。通信プラットフォームの開発は2009年、商用端末は2010年ころと実用化はまだ少し先だが、順調に開発が進んでいる様子を披露した。

PhotoPhotoPhoto ドコモブースでは、スーパー3G/LTEとして20MHz幅で4×4 MIMOでのデータ転送をデモしていた。ハイビジョンカメラで撮影した映像を基地局側と端末側から双方向で送り合いつつ、12本のハイビジョンストリーミング映像を端末側に配信する様子が見られる

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