KDDI研、動画コンテンツのプロ/アマ判別技術開発

» 2007年10月30日 15時23分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
photo 技術概念図

 KDDI研究所は10月29日、動画コンテンツの内容がプロによるものかアマチュアによるものかを判別し、著作権侵害コンテンツを自動的に検出する技術を開発したと発表した。

 同社はプロとアマチュアにおいて、それぞれ撮影機器や撮影技術、製作工程などの違いに着目。これらの違いが表れる映像・音響特徴を独自技術で解析することにより、その動画コンテンツがプロ制作のものか、アマチュア制作のものかを98%の精度で自動的に判別できるとする。

 近年、YouTubeなどの動画共有サイト利用者が急増する中で、テレビ番組をはじめとする著作権侵害コンテンツが不正に投稿される状況がある。従来は人力で目視する必要があり、多大な労力が発生。最近は動画コンテンツを識別するための特徴量を示す「コンテンツの指紋」を利用して該当コンテンツの判別を行う方法が登場したものの、著作権侵害コンテンツをあらかじめ特定した上でデータをサイト運営者に提供し、“指紋”を事前に登録しておく必要がある。

 対して同技術は、膨大なコンテンツの中から違法性の高いものを自動的に判別できる特徴により、作業労力を大幅に低減できるほか、コンテンツそのものの特徴を解析するためにデータベースへの事前登録は不要、かつ1度も登録されたことがない新規のコンテンツにも有効となるメリットがある。技術そのものを「動画コンテンツ検閲エンジン」として、動画共有サイトのサーバなどに組み込める。

 この著作権侵害コンテンツの検出技術は、2007年11月20日に開幕する「国際放送機器展(InterBEE 2007)」(千葉県・幕張メッセ)で参考展示する。

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