KDDI研究所はこのほど、岩手県立大学と共同でBluetooth携帯を用いた観光地向け情報配信システム「ユニバーサルデザイン情報配信システム」を開発、19日から同システムを活用した実証実験を開始した。
ユニバーサルデザイン情報配信システムは、観光地における各案内ポイントにBluetooth Tag(ユニークIDを通知する機能を持つ小型の無線機器)を設置し、情報をBluetooth機能を搭載する携帯で取得する仕組みを採用。観光客の身体的特徴や言語、年齢など、それぞれの特徴に配慮した情報を最適な場所で案内できる特徴を持つ。KDDI研究所の試作した、Bluetooth携帯でBluetooth Tagから取得した情報をもとに位置を把握するシステムと、岩手県立大学が研究する、あらかじめ設定された利用者プロファイル情報に基づき、最適な表現方法(大きい文字で表示、音声による案内など)で情報を提供するシステムを組み合わせて実現する。
名所や旧跡などの観光地は、お年寄りや障がいを持つ人、外国人などにも楽しめるような配慮も必要とされている。各所、パンフレットや人による観光ガイド、FMラジオによるガイドなどで告知する対策は行うものの、掲載情報量が限られる/有料である/大まかなポイントのみの案内にならざるをえないなどの課題も存在する。同システムは、あらかじめ設定した利用者プロファイルに沿った情報を適切に提供できる仕組みを設けることで、案内のさらなるユニバーサル化を図るもの。実証実験は岩手県 県南広域振興局 一関総合支局および岩手県・平泉町の毛越寺の協力で実施する。
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