“テレビとしての顔”となるディスプレイ面は完全に平面。「ディスプレイの表面を枠のエッジで材質を切り返す」(池田氏)ような手法を用いた。
さらに、側面のエッジはごくわずかなC面(稜線を直線的に削る面取りの手法)が取られている。そこに光が当たるとすーっとハイライトが美しく伸びていき、金属的かつ上質に見せる仕掛けだ。
そして、ワンセグ初代機のW41Hから継承して用意する、横向きで設置してテレビスタンドになる卓上ホルダとともに、“Woooケータイ”の象徴、「HITACHI」と「Wooo」のロゴが横向きに入る。
本体カラーはジャパンブラック、ノルディックホワイト、ユーロパープルの3色を用意する。都市あるいは地域をイメージしたその色で、デザインのテーマである“上質”や“先進”に加えてもう1段階、「洗練」のイメージも盛り込んだ。
ジャパンブラックは、東京の街が持つ先進、先端性や日本の伝統を表現。ノルディックホワイトはスウェーデン・オスローなど、静けさのなかに都会的でナチュラルな雰囲気の北欧の街、ユーロパープルはさまざまな国があるヨーロッパの街をイメージしたという。
ユーロパープルは、W43Hにも採用した見る角度によって異なる表情を見せる日本ペイントのマジョーラという塗料を採用する。見る角度によって紫から赤、青などにさまざまな色に変化する、ユーロパープルという色の名前に合った魅力的なものに仕上げた。
それら外観のイメージは、そのままメニューインタフェースにも受け継がれている。日立のデザイン部門は外観とGUIを同じチームで手がけるのが特徴の1つ。ちなみに、チームは異なるものの、Woooテレビなどのデザイン担当もすぐとなりにいる。「ごく自然にWoooのテイストは盛り込めたと思います。色見本やサンプルなども共有で、一緒に選んだりしましたから」(池田氏)という。
GUIは本体カラーに合わせた3パターンを標準で用意する。ジャパンブラック用の「ミッドナイト」は暗闇の中の光を連想させ、その光自身がアイコンの裏から淡く輝くテイストを採用。ノルディックホワイト用の「フローラル」は、有機ELの発色のよさを生かした鮮やかなフレンドリーな印象、ユーロパープル用の「ボタニカル」は高級ホテルに置いてあるような“柄入りの布でできたような本”をイメージし、テクスタイルな質感を表現した。
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