auからEXILIMケータイが出たと思ったら、今度はソフトバンクモバイルから「PHOTOS 920SC」が登場した(そのほか、ドコモやauからCyber-shotケータイも出る)。
さて、どっちがよりデジカメっぽかったかというと、実はPHOTOSの方。500万画素のCMOSセンサーを備えつつ、光学3倍ズームレンズを搭載。内蔵フラッシュもキセノンライトで強力、顔認識AF機能も持っている。デザインはやや分厚く、ずんぐりした四角いスライド形状で、横向きに構えるとやはりコンパクトデジカメっぽい。
PHOTOS 920SCは韓国Samsung電子の製造。Samsung電子製デジカメは日本で発売されてないので知る人は少ないかもしれないが、同社は日本以外の国(韓国や欧米)で多くの製品を投入するデジカメ製造メーカーの1社でもある。それを考えると、日本でもデジタルカメラのノウハウを盛り込んだハイスペックなデジカメケータイが出てもおかしくはないというわけだ。
でははじめに、なかなかよく考えられたと思える基本機能と操作系をチェックしよう。
撮像素子は500万画素のCMOSセンサーで、光学3倍ズームレンズを搭載する。詳細なレンズスペックは公表されていないが、おそらく広角側は35ミリフィルム換算で38ミリ。撮った写真を見るとそのような感じである。レンズの明るさは広角側でF3、望遠側でF5かと思う。
撮影画像サイズは最大で2560×1920ピクセル。画質はスーパーファイン以下、全4段階。たいていのケータイカメラは撮影枚数を稼ぐためか、高画質に設定しても圧縮率が思うほど変わらないことも多いが、PHOTOS 920SCは最高設定である5M/スーパーファインにすると1枚2Mバイトを越えるファイルサイズになる。5Mモードでばしばしデジカメ代わりに使う場合は、大容量のmicroSDが必須となろう。
なお、今回の作例はすべてスーパーファインで撮った。しかし、さすがにそれではファイルサイズが大きすぎて場合により扱いにくくなるので、普段はもう少し設定を落としてもいいだろう。
フラッシュは携帯に多く採用されるLEDではなく“パッ”と点滅するキセノンライトを採用する。本職のデジカメが搭載するフラッシュほど強力ではないが、撮影補助用ライト的なLEDと比べるとかなり強力なのがポイントだ。
カメラの起動はメニューから、あるいは側面のカメラキーの長押しで行う。
基本機能で特にうれしかったのは、縦位置撮影も横位置撮影もディスプレイのスライドと連携してくれること。ディスプレイを開くと縦位置での撮影になり、撮影画像を「1920×2560ピクセル」に設定。閉じると横位置のデジカメスタイル撮影になり、撮影画像も「2560×1920ピクセル」の横長設定に自動的に切り替わる。つまり、ディスプレイを開くか否かで縦向きと横向き写真を撮り分けるられるわけだ。慣れると意外に便利なのである。
なお、十字キーやメニューキーはディスプレイ面にあるので、横位置で構えてもカメラの操作に大きな不自由はない。まぁ、ダイヤルキーの機能ショートカットは使えなくなるのだが。
シャッターは、決定キーか側面のシャッターキーで切る。本体側面のシャッターキーは半押しによるAFロックが可能となっている(ただ、決定キーで撮るときはAFロックできないので注意)。
撮影機能はかなり豊富だ。今回は「500万画素の最高画質」をメインに見ていくので細かい撮影機能(パノラマとか動画など)には触れないが、カメラ重視モデルと呼ぶだけの機能を持っていることも、まず評価しておこう。
メニュー操作は画面上部に並ぶアイコンから行う。このアイコンはメニューであると同時に、現在の設定も示してくれる。顔認識、マクロ、フラッシュ、セルフタイマー、ホワイトバランスといった主要設定が表に出るが、さらに下の階層にある設定メニューで、手ブレ補正のオン/オフ、ISO感度設定(100から800まで)、測光パターン、さらには彩度やコントラストの調整まで可能だ。
光学ズーム操作は十字キーの左右か本体側面のズームキーで、十字キーの上下で露出補正もできる。
では、お待ちかねの作例をチェックしていこう。
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