まずは屋外編から。いつもの黄色い象のすべり台から見ていく。
今回は参考までに、本職デジカメの5Mモードで撮影した作例も並べてみた。使用したのはソニー「Cyber-shot DSC-T2」(レビュー参照)。最新の屈曲光学系3倍ズームコンパクトモデルだ。
PHOTOS 920SCはよく撮れることが分かる。もっともDSC-T2の作例と見比べてしまうと、レンズの差が少し出るし、微妙にホワイトバランスも合いきっておらず、デジカメのCCDに比べるとダイナミックレンジが狭いせいか押さえが効いてない感じではある。しかし、全体としては悪くない。
違いがもう少しよく分かる作例がこちら。
PHOTOS 920SCはダイナミックレンジが狭いので、暗部がややつぶれ、逆に明部が妙に白っぽくなってしまう。ただ、この辺は仕方のないところか。青空の色の違いについては、本職デジカメの絵作りの巧さの差といっていいだろう。もちろん、明暗差があまり大きくない構図ではかなりいい写りを見せてくれる。
次はあずまや。縦と横と両方で撮ってみる。
こちらは、ケータイカメラとは思えないほどディテールをきちんと表現できた上、締まりもいい。縦位置にするとカメラにとって明暗差のバランスがよくなるためなのか、露出もいい感じだ。ただ、少し発色が物足りないと思ったので、シーンモードを“風景”に設定して撮ってみた。
“風景”モードにするとぐっと色鮮やかになり、空の色もきれいに青く見栄えのするよい絵に仕上がった。ケータイカメラとしてはトップクラスと思ってよさそうである。あとは、青空が多い明るい構図をうまくオートで処理してくれれば、かなり“本職”に近づくぞ……という感じだ。
では、ケータイカメラの苦手な構図の1つである、大部分が青空で占める構図はどうか。
この作例はちょっとくすんでしまったか。3Mクラスのケータイカメラでもこういう構図でしっかり青空を出す機種が増えてきただけに、こちらは少し残念だ。
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