iPhone 3Gの“割安感”はユーザーに伝わるか?神尾寿の時事日想・特別編(1/2 ページ)

» 2008年06月26日 12時11分 公開
[神尾寿,Business Media 誠]

 6月23日、話題の新端末「iPhone 3G」の販売プランと利用料金が発表された(参照記事)。詳しくは別記事に譲るが、端末価格は新スーパーボーナスの24回分割払いで実質負担金が2万3040円(8GB)と3万4560円(16GB)。一方、利用料金は既存のホワイトプランをベースにした「ホワイトプラン(i)」(月額980円)に、新設された「パケット定額フル」(月額5980円)と「S!ベーシックパック」(月額315円)がセットになり、月額7280円からと設定された。

7月11日に発売される「iPhone 3G」。ブラックとホワイトの2つのボディカラーが用意される

 端末価格や利用料が高いか安いかはユーザーの利用スタイルや金銭感覚など“主観”が入り込む分野だが、筆者の目にこのプライスタグは「割安感のある価格」と映った。しかしその一方で、この割安感はこれまでの“ケータイの価値感”では直感しにくく、ソフトバンクモバイルのマーケティングの手腕が問われる料金設定であるとも感じた。そこで今回の時事日想は特別編として、iPhone 3Gの日本での値段について少し踏み込んで考えてみよう。

 →「iPhone 3G」は実質2万3040円から──月額5985円のデータ定額プランも新設

 →HSDPA対応の「iPhone 3G」、7月11日発売

“2年縛りの安さ”はiPhone 3Gなら納得できる

 まず、iPhone 3Gの端末価格だが、これはソフトバンクモバイルが“ユーザーの期待に応えた”プライスになった。

 同社の販売モデル「新スーパーボーナス」の24回分割払いを使い、独自の特別割引制度を利用するという“変化球”ではあるが、実質的なユーザーの負担額は2万3040円(8GB)と3万4560円(16GB)。これはiPhone 3G発表時に喧伝された「199ドルと299ドル」という価格と見比べても遜色のない安さだ。

 もちろん、今回ソフトバンクモバイルが設定したプライスは、新スーパーボーナスで約2年間は使うのが前提となる“条件付きの安値”だ。しかし、iPhone 3Gに限っていえば、この「2年縛り」はそれほど息苦しいものではないだろう。なぜなら、iPhone 3Gが持つ魅力の大半はソフトウェアとサービスが占めており、この部分は端末購入後も「進化していく」からだ。

 例えば、端末の基本ソフトウェアの部分は、先代のiPhoneやiPod touchの時代から「ソフトウェアアップデート」で機能の追加や改良が施されてきた。時にはiTunes Storeを使った、有料で大幅なソフトウェアバージョンアップが行われることもある。iPhoneは内部ソフトウェアに対する考え方が、非常にパソコン的なのだ。日本の携帯電話でも不具合の修正でソフトウェアアップデートが使われているが、機能の追加・改良など“前向きな理由”で、ソフトウェアを進化させていくためだけに使われている例を筆者は知らない。

 さらに今回のiPhone 3Gでは、「App Store」によってユーザーが自由かつ簡単にソフトウェアを購入・追加していくことができる。ソフトウェア開発者向けにはSDKを公開。App Storeを世界中のiPhone 3Gにソフトウェアを販売する流通プラットフォームとして提供する。Apple以外からも多くのアプリケーションソフトウェアが登場する“舞台”を整えることで、iPhone 3G購入後にも多種多様なソフトウェアの追加で機能アップが図れる環境を整えた。

 iPhone 3G用のソフトウェアは、現在はゲーム系のアプリに注目が集まっているが、すでにナビタイムジャパンなど実用系サービスを手がける企業も開発を表明している。勘のいいソフトウェア開発会社は「日本のケータイにあってiPhoneにない機能やサービスはすべてビジネスチャンスになる。日本市場がガラパゴスならば、そこは我々が(ソフトウェアのビジネスで)埋めればいい。iPhoneには、それができる仕組みが用意されている」(ソフトウェア会社幹部)と、開発に動き出しているのだ。iPhone 3G発売後、ほどなくして国内外のソフトウェア企業から数多くの「iPhone 3G用アプリ」が登場する可能性は高い。

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