データ通信は「我慢の時」 好調「HONEY BEE」新機種投入のウィルコム

» 2008年10月28日 19時39分 公開
[ITmedia]

 ウィルコムは10月28日、人気音声端末の新機種「HONEY BEE 2」など新製品を11月から順次発売すると発表した。データ通信サービスで携帯電話事業者との競合が続き、契約者が3カ月連続で純減になる見通しの同社だが、音声サービスはHONEY BEEの好調もあって純増している。新端末と新サービスの投入で「11月は全体で純増に転じたい」と期待をかける。

photophoto カラフルなデザインを継承したHONEY BEE 2と、スライド型端末「LU」

 発表したのは、HONEY BEE 2(WX331KC、京セラ製)やウィルコム初のスライド型音声端末「WILLCOM LU」(WS023T、東芝製)、主に法人向けの「WX330J」(日本無線製)、W-OAM type G対応の8xデータ通信カード「AX530S」(セイコーインスツル製)、スマートフォン「WILLCOM 03」の新色「ブラックトーン」──の5機種。

photophoto 新端末の発売日・予定価格一覧と、ウィルコムのラインアップ
photo 土橋副社長

 「競争が激化して苦労しているところ」──同社の土橋匡副社長は新端末の発表会で、10月も純減になるとの見通しを明らかにした。「ウィルコムが市場を作ってきた」と自負する法人向けデータ通信で、携帯電話事業者による3Gサービスとの競合が激化。同社契約数に占める割合が大きい法人契約の解約が増加しているためだ。

 来春には高速化した次世代PHS「WILLCOM CORE」をスタートさせる計画で、土橋副社長は「WILLCOM COREを転機に盛り返したい。データ通信は、現在は我慢の時」と話す。

 全体では純減だが、音声端末に限ってみれば純増が続いているという。特にHONEY BEEは量販店で品不足ぎみになる人気。音声通話の定額制などが若年ユーザーに受け入れられており、従来はユーザー間の1対1のホットライン的な使われ方だったのが、現在は大学のサークルなど、特定グループ内での利用が増えてきているという。

photo シャープから提供される「手描きチャット」は、DDIポケット時代の「文字電話」を思い出させる。文字電話端末(東芝製「TEGACKY」)は「ものすごい勢いで売れ、ものすごい勢いで売れなくなった。当時は2台持ちがなく、音声通話ができないと売れなかった」(土橋副社長)。「手描きチャット」は「音声、メールと組み合わせる第3のコミュニケーション。文字電話とは若干コンセプトが違う」

 新サービス「ウィルコム ミーティング」はこうした利用に対応し、最大7人まで同時通話が可能な音声会議ができるようにした。WILLCOM 03とAdvanced/W-ZERO3[es]向けにシャープが始める「手描きチャット」や新メールドメイン「willcom.com」の導入など、既存ユーザー向けにコミュニケーションサービスの拡充も進める。WX330JはPBXとの接続を評価中で、潜在的な需要が大きいとみているPHS内線子機に対応することで法人向けに売り込んでいく。

 土橋副社長は「競争が激化しており、先行きは不透明だが、年末商戦から春にかけても弾はそろったと思う」と話す。実質負担を月300円(新規)に抑えたHONEY BEE 2で30万台の販売を見込むなど、新機種と新サービスで巻き返していきたい考えだ。

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