技術オリエンテッドなHTCが“カワイイ”に目覚めた日――国内向け「HTC J」を生んだ新戦略KDDI×HTC(3/4 ページ)

» 2012年04月20日 22時00分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
photo HTCの小寺CPO

 HTCで最高商品責任者(CPO)を務める小寺氏は、「Sense 4.0は単にUIを提供するだけでなく、ハードとソフトをまとめたトータルなユーザー体験を提供できる存在」(小寺氏)になったという。Sense 4.0には数百以上のイノベーションが詰まっているそうだが、発表会ではHTC Jの注力ポイントでもあるカメラ機能と音楽機能について、重点的に解説された。

 有効約800万画素の裏面照射型CMOSを採用したHTC Jのカメラは「AMAZING CAMERA」と呼ばれ、「HTC Jを持てば、もうデジカメはいらない」(小寺氏)と言えるくらいの、究極のカメラ機能を目指して開発されたという。

 「(携帯)電話の中で最も使われているのは通話機能だが、2番目はカメラ機能。その例として、2011年度には携帯電話とスマートフォンで撮影した写真がFacebookに約45億枚がアップロードされた。残念なことにその9割はピンぼけだったり暗かったりしていて、品質が良くない。少しでも良い写真をシェアしたいのが人情というものなので、これを実現したいと考えた」(小寺氏)

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 まずシャッターチャンスを逃すことがないよう、カメラは約0.7秒で起動から最初のピント合わせまでを終え、その後も0.2秒でピント合わせを行う。この高速撮影機能を生かし、シャッターを押している間に連写を続け、撮った写真のなかからもっとも良い1枚を選ぶ機能も搭載した。

 また、「ユーザーの多くは自分のスマホで動画を撮れることを知っているが、方法までは知らない」(小寺氏)という現実も踏まえ、カメラアプリでは動画と静止画の2つのシャッターボタンが表示される。動画を撮りながら静止画を最大サイズで撮影したり、録画した動画から静止画を切り出したりもできる。

 また暗い場所や暗闇、逆光でもきれいに撮影できるよう、3つの工夫が盛り込まれた。1つはF値 2.0と明るいレンズの採用。従来のスマートフォンは明るくてもF値 2.4〜2.5のレンズが使われており、「HTC Jのレンズはそれらの4割から5割は光を多く取り込める」(小寺氏)という。またフラッシュは、被写体までの距離を検知して5段階で明るさを調整。そして逆光時の撮影用にHDR機能を搭載しているが、HTC独自のチップセット「imageChip」との組み合わせで、他社のスマートフォンより自然なHDR画像が撮影できるという。

 「こうしていろいろな写真や動画を撮影できると、みんなと共有したくなる」(小寺氏)として開発されたのが、HTC J内のデータをHDMI入力対応の薄型テレビやディスプレイにワイヤレスで出力できる「Media Link HD」。コンテンツの切り替えなどは、HTC Jのタッチパネルをスワイプして行う。これはHTC Jの発売に合わせて、アクセサリーとして発売される見込みだ。

photophoto HTC Jに付属する「Beats by Dr. Dre ur Beats In-Ear Headphones」(写真=左)。スマホ内のコンテンツをWi-Fiで受信し、テレビなどにHDMI出力する「Media Link HD」(写真=右)

 カメラと合わせて力が入っているのが、音楽機能。「アーティストが意図した通りの音をスマートフォンで再現する」(小寺氏)ことを目的に採用されたのが、AUTHENTIC SOUNDという技術コンセプト。HTCは2011年に「Beats by Dr. Dre」ブランドでヘッドフォンを販売するBeats Electronics(Beats Audio)を子会社化しており、HTC JにはBeatsの技術が生かされている。また、PCと音楽を同期するMedia Managerというソフトも同梱。最初はUSBケーブルで接続する必要があるが、それ以降はWi-Fiを通じて音楽データを端末に取り込めるようになる。そして、ワンセグアンテナになるBeatsaudioブランドのイヤフォンマイクも付属する。

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