“軽量”を追求、それが使い方を変える──ドコモタブレット「MEDIAS TAB UL N-08D」とNECの攻めどころ(1/2 ページ)

» 2012年09月11日 22時00分 公開
[岩城俊介,ITmedia]

“徹底軽量”=タブレットの使い方を変える技術

photo 7型サイズで重量249グラム以下として開発された軽量タブレット「MEDIAS TAB UL N-08D」。文庫本1冊とほぼ同じ重さ。100グラムほど重いこれまでの7型タブと比べるとやはり100グラムの差は大きく、長時間手にしても疲れにくい

 「7型で圧倒的に軽量、これがタブレットの使い方を変える」──NECは9月11日、NTTドコモ向けタブレット「MEDIAS TAB UL N-08D」の製品説明会を実施。“軽量”の追求で何を目指すか、改めて製品投入の意図を説明した。

 MEDIAS TAB ULのポイントは、Xiモジュール内蔵で7型タブレット世界最軽量(2012年8月時点)とする重量約249グラムの軽量ボディと、新たなタッチフィードバック技術「HDハプティクス」による新たな“触感”体験を提供できることが挙げられる。


photophotophoto 圧倒的な軽さと、HDハプティクスによる新感覚の振動・疑似触感が得られる点をウリ機能とする。「世界最軽量7型タブレットで、変わる・広がる新しい生活を訴求したい」(NECの西大本部長)

 まずは軽さ。249グラムは、例えるとよくあるコミック本1冊と同等の数値だ。「自分用として積極的に持ち歩きたい」と考える人が許せる重量=250グラム以下を目指し、これまでの7型タブレット比でマイナス100グラム/約30%もの軽量化を果たした。10型では重い、スマホでは表示が小さく迫力がない(文字も細かくて読めない)──と悩む映像+eBookコンテンツの表示にちょうどよいサイズ感である。

 「“ダントツの軽さ”は、つまりどこでも気軽に持ち歩ける=利用シーンがより広がることを示す。開発において、5型、6型、8型も含めて広範囲に検討したが、手にした時の目線の位置や角度、画面との距離から、もっとも“臨場感”を感じるのが7型という結論に至った。そして、ユーザーが手にしても疲れず、常に持ち歩くのが苦にならないと導き出した重量は“250グラム以下”。7型タブレットは、300グラム台では重すぎる──とする方向で開発した」(NEC パーソナルソリューション事業開発本部長の山品正勝氏)

photophotophoto MEDIAS TAB ULの開発ポイント。特に「ダントツの軽さ」は、これまでタブレットに興味がなかった人も引き寄せる力があるとして最重視した

 NECは、ドコモ向けとして機能満載の7型タブレット「MEDIAS TAB N-06D」(MEDIAS TAB ULと併売)のほか、Wi-Fiモデルとして約540グラムの薄型軽量10.1型タブレット「LifeTouch L」をラインアップ。さらに875グラムの最軽量13.3型Ultrabook「LaVie Z」(こちらはNECパーソナルコンピュータ製)も含め、NECグループとして「徹底軽量」のポイントで新たな利用シーンや魅力を訴求する機器を矢継ぎ早に投入している。

 「“軽量”を追求することで、タブレットの使い方を変えられるほどまでになると思う。これまでなかったリアルな感触のユーザーインタフェースも含めて“イノベーション”まで昇華できた」とNEC パーソナルソリューション事業本部長の西大和男氏は自信を見せる。

 その軽量に寄与する素材には東レの技術を用いた「超軽量カーボンファイバー」(炭素繊維強化プラスチック)を採用。従来の同形状樹脂素材比で50%の軽量化が図れたという。カーボンファイバーはプリプレグと呼ぶ繊維方向を一定にした極薄樹脂シートに加工し、それを4枚重ねて(アンテナ類などのための)樹脂部品と一体プレス成形することで、薄く強固で軽量なシェル構造の裏面パネルに仕上げる。

photophotophoto MEDIAS TAB ULの大きな軽量化ポイントは「ディスプレイモジュールの工夫」「金属フレーム・ベゼルの細・薄化」「バッテリー」「カーボンファイバーリアケース」。プリプレグとは、炭素繊維を一定方向に並べて樹脂で固めた基本の極薄シート。これを何層か重ねてカーボンファイバーボディをつくる

 本機はプリプレグを繊維方向:縦・横・横・縦の順で4層とし、特に縦位置で構えて不安がないよう長辺方向の曲げ強度を高めてある(重ねる順番は強化すべき部分にどんな特性を持たせるかによって変わる。例えばカーボンといえば──でおなじみの、斜めに編むように配置すると縦/横方向それぞれがバランスよく強化。一方横・縦・横・縦と重ねると、表面は縦方向を、裏面は横方向を強化、といったようなハイブリッドな部材になる)。カーボンファイバーパネルは、樹脂ボディでは強度確保のために必要だった内部金属フレームも大幅削減できるほど強固でしなやか。結果としてより強固ながら、パネルの薄型化と内部部品の軽量化も合わさって大幅な軽量化に結び付くという流れだ。一般層/女性層向けモデルながらもというより、だからこそというべきか、LaVie Zと同様に、本機もかなりの“素材”魂が感じられる。

photophotophoto プリプレグを何層か重ねて(本機は4枚)「積層板」を形成。無線通信のためのアンテナ部となる樹脂部品と一緒にプレス成形する。塗装前のボディは縦に“ならでは”の繊維ラインが見え、そのつや消し具合がなかなかグッと来る
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