NTTドコモの2012年冬モデルとして発売されるSamsung電子の「GALAXY Note II SC-02E」は、5.5インチのタッチパネルディスプレイを搭載したAndroidスマートフォンだ。カラーバリエーションはMarble WhiteとAmber Brownで、それぞれのボディカラーに合わせたフリップタイプのカバーが付属する。
5月に発売された「GALAXY Note SC-05D」の後継モデルであり、ワコムの技術を使った専用のスタイラスペン「Sペン」が本体に収納されている。スマホよりも大きくタブレットよりも小さい――という絶妙なサイズは本モデルでも変わらず、(紙の)ノートのように使うコンセプトにも変更はない。しかし、より使いやすさを求めての改善や機能アップが施されている。
5.5インチディスプレイは、HD(720×1280ピクセル)表示のHD SUPER AMOLED(有機EL)を採用。前モデルの約5.3インチから若干大きくなったが、解像度はWXGA(800×1280ピクセル)からわずかに減らされ、16:9のアスペクト比に変更された。ボディの幅は約80.5ミリで、GALAXY Noteの約83ミリから2.5ミリ細くなっている。わずかな違いに思えるが、双方を手にして比べてみるとかなり持ちやすくなったことが分かる。物理式のホームキーとセンサー式の戻る/メニューキーの組み合わせ、電源とボリュームのサイドキーのレイアウト、そしてMicroUSB端子の位置はGALAXY Noteから変わっていない。ちなみにこのレイアウトは、GALAXY S II以降のSamsung電子製スマホでも共通だ。

上面(写真=左)と底面(写真=右)。上面には3.5ミリのイヤフォンジャックと、ワンセグアンテナがある。底面の真ん中にMicroUSB端子。Sペンはボディの下から引く抜いて使う(写真の隙間はカバーがちゃんとはまっていないため生じたもの)
背面カメラ部のアップ(写真=左)。アウトカメラは有効約810万画素CMOSでAFと手ブレ補正に対応。フォトライトも備えた。背面の下部には、外部スピーカーがある。わずかな突起があり、スピーカーを下にして置いても音がこもらない(写真=右)プロセッサーは自社(Samsung)製の1.6GHz クアッドコアプロセッサー「Exynos441」を採用した。OSはAndroid 4.1だ。もちろんドコモのLTEサービス「Xi」をサポートしており、下り最大100Mbpsの通信にも対応する。またSC-05Dからワンセグ機能を継承したほか、NFC機能はおサイフケータイ(FeliCa)に変更となった。バッテリーはSC-05Dの2500mAhから3100mAhへと増量され、連続待受け時間はLTE環境で約650時間、3G環境で約720時間を誇る。
付属のSペンは長さと形状がより持ちやすくなり、ペン先の素材もプラスチックからラバーに変更。また端末側で行う筆圧感知が128段階から1024段階に増え、より自然でまさに紙に書いているような書きごこちを実現している。書きごこちをアップさせるだけでなく、画面に触れなくてもペン先を近づけるだけでアプリを操作できる「Air View」という新機能を搭載した。ギャラリーアプリで画像を選ぶ際、ペン先を近づけるだけでプレビューができたり、動画再生時のシーク(早送りや巻き戻し)操作もペン先を近づけるだけで行えるなど、新感覚のユーザーインタフェース(UI)に仕上がったといえるだろう。
さらに、ペン先の動かし方で決められた操作を実行するジェスチャー操作や、ユーザーが設定したコマンドを描くことで特定のアプリを起動させられるクイックコマンドなども搭載した。細かい点では、Sペンを本体から抜くだけで手書きメモアプリが起動するなど使い勝手が向上している。


Sペンを使った手書き機能をフルに使える専用アプリの「Sメモ」。機能アップと同時にテンプレートや素材も拡充された(写真=左)。ペンの動きでアプリを起動させたり、特定の操作ができるクイックコマンド(写真=中央)。Sペンで利用できる機能が増えたことで設定メニューもにぎやかに(写真=右)
厚さはGALAXY Noteの9.7ミリから9.4ミリへとわずかに薄くなった。が、カバーを付けて並べると違いは感じない(写真=左)。Sペンは太く長くなった。また真円から角張った形状にしたことでボタンも押しやすくなっている(写真=右)Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.