早いもので、Apple Watchがやってきてから早2カ月。それまでスマートウォッチとしてAndroid Wear1本、活動量計を3本着けていた身としては、手首の争奪戦がハンパではない。結局左右どちらかに1本ずつスマートウォッチを着け、適宜活動量計を分散している次第である。
両方着けていると面白いことがわかった。みな「Android Wear」という言葉はほぼ知らないが、「Apple Watch」は知っている。しかし、何がApple Watchかはよく認識していない。Android Wearを指して「それ、Apple Watch?」といわれることは結構多い。特にZenWatchは見た目が時計らしく、しかもサイズ的にApple Watchよりは存在感があるせいか、そう言われることが多い。「こちらがApple Watchですよ」と本物を見せると「案外目立たない!?」というリアクションも見られた。
「もしもしってできるんでしょう?」といいながら、楽しそうに手首を口元に持って行くのは、中高年層によく見られるアクションだ。子どもの頃に見たアニメーションの影響らしい。スマートフォンが登場したときは、みなフリックがしたかったようだが、今はロボットを操作したくなるらしい。
そんなやりとりの末、必ず聞かれる1つの質問。それが
「どっちがいいの?」
である。
Android Wearユーザーの筆者がApple Watchを使い始めてすぐ感じたのは「Apple Watchすごい!」ではなく、「Android Wearって結構がんばってたんだな!」であった。それなりに利便性は感じていたが、なにせそれまでは比較対象がなかったので、善しあしを判断しにくかったのだ。
使っている端末は、iPhoneとAndroidのどちらも基本的にほぼ同じようなアプリ構成になっている。どちらも通知があると手首上でデバイスが振動して教えてくれるが、圧倒的にAndroid Wearに視線がいく回数が多かった。同じアプリがインストールされているはずなのに、Apple Watch側は無反応ということもけっこうあった。「Android Wearには通知がきているのに、Apple Watchには来ないものがある」このインパクトは結構大きかった。
Android Wearのキモはスマートフォン側のGoogle Nowと呼ばれる機能。以前はさほど通知項目がなかったのだが、バージョンアップされて項目が増えていた。現在Google Nowだけでカバーできる情報は、通話着信中、交通状況、天気、スポーツ、公共の交通機関、リマインダー(時間別)、リマインダー(場所別)、株価情報、荷物追跡、フライト情報、搭乗券、レストランの予約、ホテルの予約、誕生日(友達)、自宅の時刻、災害情報である。
不要なものはもちろんオフにできる。もしGoogleカレンダーやGmail、Googleタスクを使っているなら、これらに予定やタスク、メールが加わるため、大事なことはほぼ知らせてくれることになる。あと足りないものがあるとすればせいぜいニュースくらいだろうが、これもほとんどの方がなんらかのニュースアプリをいれており、通知を有効にしているはず。となれば導入と同時にすぐ使える状態になっているというわけだ。
こちらは唐突に表示された翌日訪問予定の場所の天気。Googleカレンダーに予定を入力していたため、先回りして教えてくれたらしい。気温が分かると着替えの荷造りに便利だ。Google Nowはこういう気配り(おせっかい)が得意Apple WatchとAndroid Wearを併用し始めたところ、さまざまな違いが分かってきた。
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