日本に上陸を果たしたOPPO(オッポ)のスマートフォン。中国での人気の高さを深センの携帯電話問屋で見ることができました。いわゆる山寨機(さんさいき)で、未認可の携帯電話を売っているマーケットにもOPPOの影響が及んでいるのです。
今から10年以上も前は、これら無名メーカーの携帯電話が人気を集めていた時代もありました。しかし今ではXiaomiなど大手メーカーが1万円を切りながらも十分使える低価格スマートフォンを次々にリリース。山寨機メーカーもスマートフォンシフトを進めていますが、数十万台、数百万台を製造する大手メーカーにコスト面でかなうわけがありません。山寨スマートフォンはいずれ市場から駆逐されてしまうでしょう。
大昔はNokiaのニセモノなどが大人気、その後はiPhoneっぽいタッチパネル付き携帯電話が大量に出てくるなど、山寨機は時代の流行を写す鏡でした。ならば当然出てくるのがこちらの製品。緑のロゴは何となくOPPOのように見えます。
よく見るとロゴの名前は「oqoqo」。OPPOをそのまま反転させた感じです。お店の人に何と読むかを聞いたところ「メディアテックのチップセットのスマートフォン、4G対応だよ」とのこと。つまりお店の人も読めないようです。無理して読めば「オキョキョ」でしょうか。OPPOっぽいロゴを付けることで端末の価値が上がっているのです。
こちらの店にも怪しげな製品がいくつかありました。左上の「TD-LTE」なんて名前が書かれた端末なんて、作ったメーカーがやる気なさそう。手前にあるのは「HUIZUU」。中国で人気の「MEIZU」(魅族)っぽいものでしょうか。そして右上を見るとこれまたOPPOのような端末があります。
こちらの製品は「bodo」。OPPOをひっくり返したようなロゴです。上の写真のように端末を横向きに置いておけば、これまた勘違いして買っちゃう人もいるかもしれません。とはいえ、手に取ればbodoと正しく読めるので「違うでしょ」とバレバレですが……。ちなみにこちらは「深セン時代科学」というメーカー名が付いています。型番をよく見ると「D888-P10」。8を並べた上に「P10」だなんて、節操がありません。
深センには山寨機を扱うビルが幾つもありましたが、今や一部のビルの一角にほそぼそと店が集まるだけ。こうして怪しい製品を探せる場所も年々少なくなってきました。それでも行くたびに新しい発見があるのが面白いところです。OPPOの人気が続く限り、OPPOモドキはこれからも次々と生まれてくるでしょう。
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